魔物の咆哮
「こ、こいつは……!?」
「どこから入ったんだ!?」
(シースの魔物……!!)
「グォォォォォ!!」
人型のクワガタの魔物は周囲の衛兵を蹴散らした。
「なんだ……こいつはっ!!」
その場にいた魔術師が炎の魔術をクワガタにぶつけた。
「備えはしてあるとも。フフフ……この熱量に耐えられるか!」
クワガタの魔物には傷ひとつ付けることができなかった。
「ぎゅええええ!?」
魔術師は首を引っこ抜かれた。クワガタの力は尋常じゃない。
「バカな……無傷だと!?ぐはあああ!!」
(魔法が通用しない――どんな攻撃も――)
「は、ははは……いったい、こい、つは……何なんだ…!」
「くそっ!!退避する!!いいかお前たち、給料分は働くんだぞ!」
評議員のアルベルトはそう言い残してその場から逃げていった。
そして誰もいなくなった。リアと魔物以外。
隠れていたリアは魔物の前に立ちはだかる。
「その姿。その力……あんたのそれは「禁忌」ね」
「だったら私は、それを狩る!」
「グオオオ!!」
クワガタがリアに飛びついてきた。しかしリアはすぐに避けることに対応できた。
並の人間だと一瞬で死んでいただろう。
「速い……それに、この動き……!」
「こうなったら奥の手を」
「!?」
それは、空から来た。
人型のカブトムシの魔物がリアの前に現れたのだ。
「ウソっ……魔物が、二体!?」




