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良くありたい
レクスとメアラはひと気のない路地裏へと逃げた。
「空の旅、楽しかった。もう一回」
「いや、もう逃げ切れたからいいだろ」
「もう一回、もう一回。レクスくんのいいとこ、見てみたい」
「だから、ダメだよ。目立つし」
「……残念。でも、楽しかったからいいか。うん、いい思い出できた」
「はあ……これから、どうしたらいいんだ?」
レクスは下を向きながら考え込んでいる。
「ねえ、ねえ。レクスくん」
「どうして自分も大変なのに、私を助けたの?」
「……一人で逃げるなんてできなかったんだよ」
「……自分から面倒ごと背負うなんて変な人。もしかして、バカなの?」
「それは自覚してるけど、そこまでまっすぐ言われると、僕でも傷つくよ……」
「ごめんなさい。悪気はないの。定義の仕方がよくわからなくて…………あ、そっか。いい人ってことなんだ。レクスくんはいい人なの?」
「さすがに、そうだよって言うほどバカじゃないよ。良くありたいとは思ってるけど……」
「じゃあ、ほかの表現だと、これかな?」
「…ヒーロー?」
路地の奥から足音が聞こえる…こちらを捉えているのか、真っ直ぐにこっちへ向かってくる。
そこには2人…片方は…
「クロスロード、さん?」




