果たしたい約束
「全然興味もってないでしょ!? この花畑、近くにあるんだってさ! 観光名所なんだって!!」
「あ、そう。」
「興味持てよ!」
「……叫ぶなよ。」
「行ってみたいなー。この花畑、見てみたい! だって超綺麗じゃん!」
「…………やめておきなよ。また抜け出したら、今度こそ、セラに殺されるよ。」
「だいじょぶ! 次こそ私が勝つ! だって私はスーパーヒーローだから!」
「その割には、いつもボコボコ」
「ねえ、メアラ、今度の満月の夜にさ、二人で抜け出して花畑、見に行こう!」
「話、聞かないし……」
「メアラが一緒なら、セラだって怖くないよ!」
「スーパーヒーローが二対一でいいの?」
「あの本だとヒーローのほうが多かったじゃん。悪者は常に一人! ね一、いこーぜ! メアラ~!」
「考えとく」
「考えとくって言葉ほど信用ならんもんはない! あのね、メアラ、これ、行かなきゃ、絶対後悔するから!」
「……前向きに、考えとく。」
「考えとくとか言うなー!!」
だが、その約束は果たされなかった。
それでも、果たしたかった。だからメアラは…
メアラはー人で施設を抜け出した。ハルラが持っていた写真を握りしめて……
「…………広い……」
生まれてはじめて施設を出たメアラは世界の広さを知った。
ハルラだけが知っていたキラキラしたものに触れることができた。
「時間がない……急がなきゃ……」
メアラは深い森を駆けた。




