残された使命
「くご…げほっ!」
「生きてる……か……俺はまだ死ねない」
サリオは海岸に打ち上げられていた。
(傷は治っている……? 切断の能力が反転したか……勝手に?)
「いよいよもって人間離れしてきたな……」
1人のこの島の住民が見つけて来てくれた。
「大丈夫ですか!? どうしたんですか!?」
「君はこの島の子かい?」
「そうですけど……」
「恥ずかしいことに海に落ちてしまってね。思わぬ幸運だったよ。」
「幸運?」
「君のような美人と知り合えたのは幸運なできごとだろ?ところで、―つ相談なんだが、この島に仕立屋はあるかな?服が破れてしまってね」
「大丈夫ですか? 血が……」
「なに、たいした傷じゃないさ。ただ、少し疲れていてね……手を貸してくれると助かるよ」
「はい……」
「ありがとう。まさか、こんな美人に肩を貸してもらえるなんて。たまには溺れてみるものだな。」
(さて、どうしたものか。失敗したままアヴァリスに帰れば、検体扱いに逆戻り)
「お世辞のうまい人ですね。」
「お世辞なんかじゃない。嘘いつわりのない本心だよ」
(赤いセルタントからコアを奪い返すのは……―人じゃ無理だな。そもそも居場所もわからない)
「あの……大丈夫ですか? どこか痛みますか?」
「そうだね、君を見てると胸が痛む。おっと、その前に自己紹介が先か…」
(他のコアを探すにも情報が足りないな。あまり気乗りしないが、デニートを頼るか)
「俺の名前はサリオ。少しの間、力を貸してくれると助かるよ。まだやらないといけないことがあるからね」




