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インテリゲンチアの禁忌狩り
魔術学園都市インテリゲンチア。古代遺跡の研究のために集まった人々が作り上げた街。
この街に住む者の生業は発見と探求である。
彼らの見出した知識は、世界に様々な恩恵をもたらした。
「クソ、ポリスどもめ!もう嗅ぎつけやがったか!」
「動かないで大人しくしなさい!それとも痛い目にあいたい?」
とある少女がギャングを追い詰めていた。
「・・・なんだ、ガキじゃねぇか」
だが、知識は有用な者ばかりとは限らない。人の世に害をなすであろう知識も当然ながら存在する。
「あんたたちが持ち出した魔術書は「禁忌」に指定されているのよねー」
「だからどうしたってんだ!」
「返してもらうわ。覚悟はできてるわね!」
少女は腰にある剣を使いギャングを一瞬で拘束した。
「ぐああああ!!お、お前まさか・・・「煉園」の!」
「そ。禁忌を守るのは、私達の仕事ってわけ。本は返してもらうわ」
少女はギャングの持っている本を拾いよく見た。
「・・あれ、この魔術書・・・上巻って・・?下巻はどこよ!!」