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怖い話

作者: 戸井田晃典

この時期になるといつも思い出すので描いてみました。

  高校時代僕は大阪のカラオケ店でバイトをしていました。


 そのお店というのはいわゆる大手のカラオケ店ではなく、商店街にある小さな街のカラオケ店という感じのお店です。


 お店自体があまり大きくないので基本的に従業員は一人でお店を回していました。


 その日も夏の終わり頃残暑の残る昼


 僕はいつものように働いているとトイレに行きたくなったので、12番ルーム前にあるトイレの小便機で用を足していました。


 すると、手洗い場のハンドドライヤー(風圧で手の水滴を落とす機械) が急に反応しました。


 ブーン、ブンブッ.....ブブーーーーーンというように普段使う時とは違うリズムで風が出ていたので、ぼくはその時バイト初日の事を思い出しました。


 初日なので店長、バイトの先輩、僕の三人でお店に居た時、店長とバイトの先輩が『この店お化けでんで〜』 『気いつけや』と言っていた会話。


 それを聞いたときは新人の自分を怖がらせようとして言っているのだと思って『え〜もし出たらヤバイっすね』と言って軽く流していました。


 『このタイミングで思い出すかねぇ!!!?』


怖さのあまり声に出して一人で叫んでいました。


 元々お化けとかの類は凄くビビるタイプなので自分の中で『ハンドドライヤーは空気穴が塞がらないように定期的に風が出る』


 と、勝手に解釈して足早にトイレを出ました。


 レジ裏のキッチンに戻り少しビビりながら仕事をしていると丁度12番ルームのお客さんがお会計に来ました。

 

 この人はいつもお昼に一人で歌いにくる常連のおばちゃん、お互い顔も知った中でお会計を済ませてお釣りを渡したときにおばちゃんが一言。


 『なぁなぁ、ここ男の子のお化けおるやろ?』

ノンフィクションだからオチとかは無いです笑

僕自身霊感などは全く無くお化けもあんまり信じるタイプじゃないんですがこの時期になるとよく思い出すので描いてみました。

ちなみに僕がお店を辞めて3年ほど経ったある日大阪に行く機会があったので近くを寄ったらそのお店は潰れていました。当時のバイト仲間に聞いたらすぐ近くに大手カラオケ店が出来て経営困難でつぶれたらしいです笑

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