愛に限りはあるんだよ、
愛に限りはあるんだよ。
そうでなれけば意味がないと、私は知ってる。
けれど、そんなことはないよと、囁く、嘘つきな優しい愚かな声に頬笑み返す。
それが、私にとても優しくて、けれど冷たくて、無機質だってなんとなく理解していても、分からないふりをする。
愛にだって限りはあるんだよ。
だって私は、君は、息をする度に死んでいく。
誰もがそうだと知っていたら、この心はもっと、価値のあるものになったかな?君が私に微笑んで、大好きだから愛してほしいって、言ってくれた?
私が欲しかった君の心が、一欠片も零れ落ちることなく、誰かのものになってほしくないから、だから、
愛は限りなんてなくて、無償のもので、ありふれたものなんだって、私は言う。
君が誰かを好きなまま、時々私にくれるその心の余った部分を、大事に拾いあつめて、
限りある私の愛と、一緒に死んでいく。
私の全部は、あの日、殺した恋心で出来ている。
この愛は特別だ。