04
清々しい目覚め。今日はメイドが起こしに来なかった。
アレ? …そっか。それが普通だよね。うん。
なんとなく横を見る。隣にカノン未定がいた。
てかもうカノミでいいかな・・・。ていうかたまに花音。ハイ意味わかりませんねぇ。
未定をとればいいだと?でもまだ名前決まってるわけじゃ…あ、そう。はいはいとりますよ。
でも流石、寝顔は可愛いですね。ん?待て待て。この生意気なガキが可愛いだと?
自分、悪い冗談はやめなさいな。
―――・・・うん。お嬢様の朝は早いのよ。
外で寝ろっつったんですがねぇ。なんでいるかな。汚れるわ。
上半身を起こす。布団はほぼカノンに奪い取られていた。もう未定をとったなんて偉いわね私。
あ、そういえば寒い。
さて、朝ご飯でも食べますかね。パンとかそこらへん。「ったくメイドがいないと不自由ね――」
「お前 そんなんで旅なんか出来るのかよ」
「うきゃあああああああぁああぁあぁ――――――――!!」
起きてたのかよなんだよ怖ぇなぁ――――!
「猿みたいな悲鳴をあげるな」
「猿ではありません!」
カノンは頭をぽりぽりとかいてから
「ハイ、それでですねぇ」
と馬鹿丁寧に切りだした。
「きもっ」
「なんかいった?」
「空耳でしょ」
「だからさぁ――俺お前についてく!」
「はぁ?」
何をいってるのかしらこのガキんちょ。最近幻聴が増えたわね、老けたのかしら「それは嫌だわ!」
「どうしても駄目か?」
うるうるおめめが目の前にふたつ。可愛いわねいや可愛くなァい!
「は?私まだ何にも言ってないんですけど」
「『それは嫌だわ!』っていったじゃん」
カノンは『』の部分だけ甲高い声で言った。まじきもい。
「でもねぇ例え貴様がガキであっても男と女なのよねぇいやでもどうしようかなあ旅一人で出来るとは言えないし ん?っていうか何故カノンはそんなことを言い出したのだ?まさか…わああっ 卑怯者―――!」
「何妄想してんだよ」
「何が!?やっぱりエスパ「黙れぇぃ!」ぐはァッ」
飛び蹴りされた。最悪だこのガキッ・・・




