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spiral  作者:  いいちこ
10/18

03

「私は人殺しです。私の事が怖くないですか?」


・・・は? 何ソレ なぞなぞ?


「どういう意味?」

暗くてスーの顔はよく見えないけど、微かに笑った気がした。

「そのままの意味です。私の事、怖いですか?」


ああ、つまり。

このちっちゃな女の子は私が人殺しで、だから怖くないかって聞いてるんだね。

そのまま。


「・・・私の話、聞いてくれる?」

私は静かに言った。それは、つい最近の出来事――――――――――――――























・・眠いなぁ。

夜のおハナシは楽しいけど、昨日のは微妙だった。しかも二時まで話してやっと寝たのが三時。なのに五時に起こされるってどゆこと!?



・・・スーは普通に寝てるのに。



私を起こしたのはメイドだった。

なんか小声で言って私を他の部屋に連れだしたのだ。


話がある、とか なんとか。







―――




私はぱちりと目を開けた。

―メイドがアリスを連れて行った。

めんどくさいなぁ…。



でもね、殺さなきゃいけないの。

みんなみんな、殺さなきゃいけないの。



アリスを殺すことなんてできるかなぁ。

仲良く、なったのに。嗚呼、そもそも仲良くなっちゃだめだったんだ。

今までもそうしてきたのに。


私はそっと、ベッドを下りた。

そして微かに聞える二つの足音についていった。




―――




「何?どうしたの?」


私はメイドに聞いた。


「スー・・・様は」

メイドは歯切れ悪く言った。

「スーがどうしたの?」


「死神の娘です」

「!」


人殺しって、そゆこと?


「あまり近づかない方が良いと思います。…殺されますから」

「そう・・・」


私は意外に冷静だった。


「じゃあなんであんなに良くしてあげるの?」

「なにがですか?」

「村を町みたいに変えたり、あとスーの家、こんなに大きいじゃない」

メイドはああ、と言って溜息をついた。


「殺されるからですよ」

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