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異世界のハーレム主  作者: ポリみや
第1幕 異世界のハーレム事情
13/18

始まりの朝

いよいよ、本格的にミーリィと絡めます

誠也は、ベッドに入ったは良いがなかなか眠ることができなかった。

交通事故で死んで、ハレームを望み、やって来た世界は戦女神デーアを所有物として扱う世界。今後どのように生活して行けば良いのか・・・。目を閉じているといろいろと考えてしまうのだ。

ミーリィとの今後も考えなければならない。いっそ、彼女を故郷に帰すのも手の一つだと誠也は考える。

本来、ハーレムというのは男性が女性を選ぶのではなく、女性が男性を選ぶものだ。動物社会に於いては、オスに相手を選ぶ権利はなくメスが選ぶ。だから、オスはメスを振り向かせるために努力をする。それは、人間も同じであるべきだ。


誠也自身は寝ている自覚はないのだろうが目をつぶって横になっていれば脳は少しずつ眠りへと向かって行く、そのためか誠也の思考はまとまらない。


ミーリィの今後は次に回され、今度は置いてきてしまった幼馴染のことを考えていた。

誠也が、実際に異世界転移をしマスターとなったということは、あの老人は願いを叶えてくれたという事になる。ならば、もう一つの願い「遥香のことをあんたや神様達で気にかけてやってほしい」も叶えてくれるのだろう。誠也が死んで遥香に何かあったとしても老人がどうにかしてくれるのか・・・

ある意味、自分より心強い。そう思いながらもどこか寂しいと思う誠也であった。


その後は、体が限界だったのだろう。それ以外にもいろいろ考え始めた誠也の頭は夢の中で考え事をする事になった。当然、起きてしまえば忘れてしまうのだが・・・



 最初の方は、なかなか寝付けなかった誠也だったが睡眠時間の割には爽快な目覚めであった。薄いカーテンから差す朝日。そして何より・・・


「ご主人様、朝ですよ。起きてくださいな」


誠也の体を優しく揺らし、可愛い声で起こしてくれる黒髪美少女。窓から降り注ぐ柔らかい光がミーリィの黒髪と肌に女性らしい美しさを演出する。美少女に起こしてもらうという至高の目覚めに誠也はガバっと起き、ミーリィの柔らかい手を両手で握り


「おはよう、そしてありがとう」


心の底から感謝した。日本の男子高校生が憧れるシチュエーションベスト10に必ず入る美少女に起こされるがこんなに素晴らしいものだったとは。もちろん誠也も妄想したことはあるのだが、いつもの電子音が美少女に変わるだけでこんなにも違うとは思わなかったのだ。改めて、女の子の素晴らしさを実感する誠也であった。


「はい、おはようございます。ご主人様、少し大げさですよ」


クスクスと口に手を当て笑う姿がとても似合う。そういえば、昨日寝る前に考えていたことを話さなければとミーリィに声をかける


「ところで、グラーノさん・・・」


「あっ、ミーリィで大丈夫ですよ」


はて、何があったんだろうか、ミーリィがとても明るい。誠也は首を傾げた。誠也が思い出してみると確か、ゴブリン討伐後からは話をしてくれるようになったが、ここまで心を開いてくれていただろうか。誠也が疑問に思っているとミーリィが話始めた。


「私は、儀式であなたの戦女神デーアになりました。最初は正直、怖くて嫌で仕方がなかったです。でも、あなたの行動や言動を見ていると、あなたは他のマスターと違うと思うようになりました。優しくて、でもちょっとどこかおかしいあなたを私は大切な人と思うようになりました・・・。ですから、仕えるべき方、ご主人様とお呼びしているのです」


「いや、俺はグラーノさんが故郷に帰りたいなら帰そうと思っていたんだが」


「その必要はありません。私はただ、ご主人様のお役に立ちたんです。一緒に行きたいんです」


ただ、一生懸命に自分の思いを伝えるミーリィ。ここまで熱く思いを伝えられて、拒否する男はいない。誠也はミーリィに選ばれた。であれば、彼女に見限られないように男として全力を尽くすだけだ。誠也は決意した。そして・・・


「わかった。これからよろしく頼むよ、ミーリィ。至らないことが多い俺だが、付いてきてくれると嬉しい」


「はい、喜んでお供します」


誠也は、ミーリィの前に手を伸ばし、握手を交わす。儀式の時とは違う、ちゃんとした握手に誠也は嬉しくて笑うのだった。




「あー、でも一応、ミーリィの故郷について聞いておいていいか。嫌なことがあったのなら言わなくてもが」


握手を交わし、朝食を食べて一段落ついた頃誠也がミーリィに訊ねた。


「確かに戦女神デーアが連れて行かれる時に、家族や地元の人に裏切られるという事はたまにあるそうなんですけど、私の場合は規則で連れて行かれただけなので大丈夫ですよ」


戦女神デーアが儀式をするためには、誰かが国に密告し、戦女神デーアの身柄を拘束し、連行しなければならない。つまり、あの儀式を受けるはめになった戦女神デーアは、裏切りや事故など何かしらのよろしくないことがあったと考えるべきなのだ。ミーリィにも何かあったんじゃないかと誠也は心配していたのだが、ミーリィには特に何もなかったようだ。


「私の故郷は、グラーノ村という小さな村です、私のファミリーネームでお分かりかもしれませんが、私は村長の孫娘でした」


グラーノ村は、主に小麦を生産することで生計を立てる農業村である。村という小さな規模ながらもグラーノ産の小麦というと安価で質の良いと評判で生活する上で苦労はなかった。村人たちは皆、温厚でミーリィが連れて行かれる際にもギリギリまで粘ってくれていた。


「とっても、良い村なんです。パンはとても美味しいですし、みんな優しい人ばかりなんです」


自分の村の事を嬉しそうに語るミーリィ。では、なぜ儀式を受けることになったのか。答えは簡単で単純に国にばれたからだ。国というかこの世界では、戦女神デーアを匿うことは重罪とされることが多い、それが、村長の孫娘となれば村全体に影響が出る。そのため、大人しく連れて行かれることになったのである。


「なるほど、匿えば重罪か。戦女神デーアにとってはとことん住みにくい世界だな」


誠也の言葉に苦笑いで答えるミーリィはなぜばれたのか話を続けようとした。ただ、ばれたときの話は話難いようで、顔色が辛そうだったため、誠也が途中で止めた。


「ここまでいい。ありがとう。つまり、村人やら家族に何かされたわけじゃないんだな」


「はい、村の人達は良い人ばかりです。私が出て行くときも美味しいパンを焼いてくれました」


ミーリィは本当に自分の村が好きなようだ。そう感じた誠也は、なぜこんな話を始めたのか喋りはじめた。


「それは良かった。実はミーリィさえよければ、身の回りが落ちついたら一度、ミーリィの家族に挨拶に行きたかったんだ」


「あっ、あいさつですか」


誠也的には、どのような形であれ、娘さんを貰うのだから当然のことだったのだが、ミーリィは顔を真っ赤にして驚いた。


「やっぱり、だめだったか」


「いえ、そんなことはないですよ。こちらこそよろしくお願いします」


顔を真っ赤にしながらも嬉しそうにミーリィは答えた。ちなみに、誠也のいう挨拶とは娘を帰すことができないーーー謝罪のような意味合いだったのだが、ミーリィはそれを結婚の挨拶と思い込んでいた。




話が終わり、今から何をしようか考えていた誠也はミーリィを見ると今度は堂々と言い切った。


「よし、それじゃ、まずは服を買いに行くぞ」


「あー、最初の方にも言ってましたね。ご主人様」


意気揚々と財布を握りしめ、部屋の外に出る誠也。いつもと同じ口調ながら内心どんな服を買ってくださるのだろうと楽しみなミーリィ。


二人の間には初日の暗い雰囲気はなく、とても楽しそうなのであった。







 



明日は、更新が難しいので次の更新は18日になります。

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