■シーン5(ジョーカー、ディラ、ダナ、コーラ、夢、テトラ)男3女3
■シーン5(ジョーカー、ディラ、ダナ、コーラ、夢、テトラ)男3女3
(※シーン0にキャラクター説明が載っています)
ジョーカー「(強制通信してくる)よう。ボサっとしながら宇宙遊泳してんじゃねえよ」
ダナ&コーラ「ジョーカー!?」
ディラ「ジョーカー様!?」
ダナ「クッソッ! 良いご挨拶だなクソ海賊!」
テトラ「油断し過ぎだよ。ココ、どこだかわかってる?」
ジョーカー「ククッ。その尾鰭近く。丁寧に梱包されてるお前らの積み荷。こっちに渡して貰おうか?」
コーラ「狙いはクロム様のプラチナと鬼丸かいなっ! 相変わらず良い趣味しとるわ! 絶対渡せへんけどなっ! ――ダナ! 振り切ろうっ!」
ダナ「ああっ! ディラ! 旋回して逃げるぞ! いいな!?」
ディラ「――っダメです!!」
ダナ「ああっ!?」
ディラ「今のナナシでは、旋回速度が遅く。エドガーにまた隙を見せます!! このまま全速前進!! あの惑星に向かいます!!」
ダナ&コーラ「いいいいいいっ!?」
ダナ「わ、わかったっ! ちゃんと捕まってろよ!! 舌噛むぜえっ!!」
速度を上げるナナシ。
ディラ&コーラ「ひゃうっ!」
ジョーカー「クククッ。ああ――。良いぞ。逃げろ逃げろ。無駄に足掻きな。ははっ。はっはっはっはっはっはっはっはっ!」
テトラ「あーあ。びびらせちゃって。でも、ま、ちょっと軽くつついただけだしね。ふふふっ」
地図に乗っていない、名称不明惑星に向かうナナシ。それを追いかけるエドガー。
ジョーカー「ホント……。愉快だな」
テトラ「他人の焦った顔って良いよね」
ジョーカー「テトラ。通信を繋いでくれ」
テトラ「愛だねえ。まったくさ。はいはい」
またクロムに通信を入れるジョーカー。再び仕方なく通信を受ける黒凪 夢。
夢「(嫌そうに)はい?」
ジョーカー「イヤなら取るなよ」
夢「取らないと怒るくせに!」
テトラ「ふふふっ。可愛いね二人とも。猫がじゃれてるみたいだよ」
ジョーカー「は?」
テトラ「あははははっ」
夢「用がないなら切ります」
ジョーカー「待てよ」
夢「はい?」
ジョーカー「ナナシに――。ディラ王女様に助言とかしてやったらどうだ? 前船長のクロムサマ」
夢「えっ?」
ジョーカー「ククク。今俺たちが奴らをクレラスに追い込んでる。このままじゃやばいんじゃねえか?」
夢「どうしてそんなことを!」
テトラ「クロム。映像そっちに送るねー」
エドガーに取り付けてあるカメラが、ナナシの映像を映し出す。それをモニターで確認するクロム。
夢「ッ! ジョーカー! 冗談はやめてください! ディラはまだ、航海もオペも慣れていないんですよ!?」
テトラ「クロムははじめから余裕でやれてたじゃない」
夢「私だってそんな! ずっと無我夢中でっ! やめて、っやめて下さいっ! ジョーカー!」
ジョーカー「ディラを助けたいんなら。あっちに通信を入れて援護してやれ」
夢「あなたは……。一体何が目的なの? この間だって。ディラを試すようなことばかりして……」
ジョーカー「急いだほうが良さそうだぞ? “名無し姫”」
夢「――!! ディラ……! コーラ、ダナ……! ――っ!!」
ナナシに通信を入れる夢。
コーラ「ディラ! 外部通信かかってきとるっ!」
ディラ「こんな時に一体誰っ!?」
コーラ「クロム様や!」
ダナ「クロム!?」
ディラ「クロム様っ……。――繋いでっ!!」
コーラ「はいなっ!」
通信が繋がる。
夢「……ディラ」
ディラ&コーラ「クロム様っ!」
ダナ「クロム……!」
夢「コーラ。状況を説明して下さい」
コーラ「え、ええっと! えっとっえっとっえっえっえっ……!!」
ダナ「っ! クロム。エドガーに突然ブラフ射撃を受け。未確認惑星に向かってる!!」
夢「座標確認しました。っ! その惑星は危険です。入港も出港も難しい領域で――。今直ぐ旋回し離脱して下さい。大気圏に触れたら、そのまま飲み込まれる可能性があります」
ダナ「まじかよ……」
コーラ「んんっ!? エドガーが減速した!?」
ディラ&夢「えっ?」
ダナ「よっしゃあ!! スピードならあのデカブツよりナナシのが速えっ!! 撒くぜぇっ!!」
ディラ「っ――(まさか。わざと減速したの……? ジョーカー様……貴方は一体何を考えて――)」
夢「ジョーカー……」
ジョーカー「さて。テトラ。俺達は少しばかり高みの見物といこうぜ」
テトラ「あはは。うん。了ー解」
ディラ「――!? ダナッ!? 旋回――!?」
ダナ「ッダメだ!! 舵がきかねぇっ――!!」
コーラ「ウソッ!?」
夢「(これもジョーカーのせい……? 遠隔操作なんて。いつもいつも、やり方が姑息過ぎるっ)」
ディラ「!! クロム様! た――……大気圏を突破しましたっ! 船が! ナナシがっ……! このままじゃあっ!」
夢「落ち着いて下さいディラ。ダナ、コーラ。しばらく進むとハッチがあります」
コーラ「ちょ、ええっ! あっ! ほんまや。扉や!」
前方に巨大で強固な扉が出現する。
夢「即刻扉にナナシのドライブパワーをカスケード接続して下さい。――ディラ、声を」
ディラ「えっ? は、はいっ!?」
コーラ「!!? キーコマンドのっ! せ、声紋一致!」
ディラ「ええっ!?」
ダナ「なんだと!?」
夢「ディラ。もしもの時の為に。その扉のキーコマンドを、あなたの声紋と合致するよう私が、――っ」
ディラ「クロム様……?」
夢「いえ。時間がありません。さあ、名前を」
ディラ「名前?」
夢「あなたの名前で扉が開きます。ダナ、そこが開いたらESOBフル使用。タービン全開で10時の方角へ向かって下さい。まだ舵はききませんか?」
ダナ「いや! いけるぜ!」
夢「良かった。――そこから脱出出来ます。しかし、クレラスのマザーコンピューターの制御システムに管理されている為。
そこは解放後すぐに閉じられてしまいます。90秒以内に実施出来なければ、閉じ込められます」
ダナ「わあった!! ディラ! いつでもいいぜ!!」
コーラ「ディラ! いこっ!」
ディラ「……うんっ! 名前……! “ディラメリィ・ヴァン”!!」
重い扉が、ゆっくりと開いていく。
ディラ&ダナ「開いたっ!」
コーラ「開いたっ! よっしゃ!」
ディラ「クロム様、ありがとうございますっ!」
夢「いえ。ダナ、頼みましたよ」
ダナ「おうっ!! しっかり捕まってろよっ!! ――!? なっ!?」
勝手に2時の方角に動き出すナナシ。
コーラ&ディラ「ッ!? ダナ!?」
ダナ「ぐっ……!!」
ディラ「勝手に――動いてる……!? ナナシ! どうしてっ!?」
コーラ「ダナ!! 何してんねんっ!!」
ダナ「また舵が――! クソッ!!」
ナナシ内部、全モニターにエドガーの海賊印が現れる。
ジョーカーとテトラのおかしな笑い声が、ナナシ内に響き渡り。
(テトラとジョーカー、二人同時に笑い出す)
テトラ「あははははははははははははっ!!」
ジョーカー「ははははははははははははっ!!」
コーラ「くっ! エドガー!? んもうっなんなん!? むかつくわテトラぁっ!! 何がニュータイプやっ! あほおっ!」
ダナ「(舵をブッ叩く)ジョーカー……! お遊びが過ぎるぜ」
夢「ジョーカー。どうして」
ディラ「ジョーカー様……。ひどい。っ!!」
夢「ッ!!(拳で机を力強く叩き――)」
エドガーに無理矢理緊急通信を入れる夢。
テトラ「あ。強制回線来たよ。良いね。攻める女の子って好きだよ。可愛いなぁ。もう」
夢「ジョーカー!!」
ジョーカー「はいはい?」
夢「何をするんですかっ!! 一体どういうつもりですか!? あなたはあの三人を殺すつもり!?」
テトラ「あはははははっ。超怒ってるー」
ジョーカー「そうだ。何か文句あるか?」
夢&テトラ「えっ?」
ジョーカー「そういうつもりだ、と言ってるんだ。俺たちはナナシを盾にし、クレラスの中域に乗り込む。今回、忘れ去られた古代遺跡の神器を奪取するのが目的だ。その際奴らがどうなろうと構わん。雑魚なりに――役に立って貰う」
夢「ジョーカー……。そう――。そんなに私に嫌われたいんですね。わかりました」
通信を切る夢。
ジョーカー「ふっ……」
テトラ「あ~あ。ホントは好かれたいくせに。何言ってるんだか」
ジョーカー「黙ってろ馬鹿。さて。そろそろ俺らも向かうぞ。発進準備」
テトラ「出来てるよ。まったく。兄がこんなんだから。弟があんなに好かれてるんだよ」
ジョーカー「コア撃ち抜くぞテトラ」
テトラ「ひええ~。……ふふふっ! やっぱり可愛いよ。どちらもね」




