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人間不信様のハーレム世界   作者: 和銅修一
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神からのメール

「それで主。どうするのじゃ?」

 結局逃げられてしまった。

 そしてここは海に囲まれた孤島。走って追いかけるなど不可能。否、たとえ陸続きでも空を飛ばれていたら追いつけない。

「どうするもこうするも追いかけるしかないだろ」

 移動手段はなくともやる時はやらなければならない。

「しかし行き先も分からず、移動手段もないとなると打つ手はないじゃろ」

「行き先については私が発信機をエルさんにつけましたのでそれを辿れば良いかと」

 流石はレイア。どうやらあの時に手を打っていてくれたみたいだ。これで一つ問題は解決された。

「あとは移動手段か。ホグア、一応上空から辺りを見渡して来てくれないか?」

 可能性は低いが上空から見える範囲にいたらそこへ運んどもらうとしよう。

「了解っす」

 敬礼をして颯爽と空へと飛び出したホグア。その直後に悠斗の目の前にメール画面が表示された。

「メール一体誰からだ?」

 あまり使わないがこの世界でもメールのやり取りも可能だ。しかし、それはフレンド同士のみの話であってこのメールは知らない人から。

 不自然に思ったが良い案が浮かばないし、やる事もないのでメールを開いた。


【榊 悠斗様へ】

突然の出来事で驚きだろうがまずはおめでとうと言っておこう。

君は偶然にもエクストライベントを発生させることに成功した。

ですが移動するのは大変だと思われるのでこちらで用意させてもらった。

下のボタンを押してくれ。

無論、周りにいる仲間も一緒に転送する。

だが判断をするのは君だ。

後悔のない選択をしてくれ。


神より


「怪しい臭いプンプンだな。それになんか偉そうだし」

「ですが他に当てはありません」

 ホグアは既に上空から帰ってきている。やはり近くにいるということはなさそうだ。

「癪に触るがこいつに従うか」

 意地を張って自力で探し出すよりこっちの方が早く済む。

「神って悠斗が探してる人?」

 首を傾げるホグア。

 そこは疑問形にしてほしくはなかったな。目的も知らずについて来てるみたいじゃないか。こいつならそれもあり得るが。

「そうだ。まさかグルだったとはな」

 いや、天使と名乗っているのだから神と繋がっていても不思議ではないか。

「う〜ん、良く分かんないっすけどあの鳥人間のお仲間で悪い奴親玉ってことっすか?」

「分かりやすく言えばそうだな。とりあえずはエル達の救出が先だが」

「じゃあ、これが最後ってことっすか!」

 悠斗がこの世界に連れてこられたのは次の神候補だから。今の神を倒し、悠斗がその座を奪えば多くの人間を巻き込んだこの騒動にケリをつけられる。

「そう……なるな。けど今気にすることじゃない。後のことは全部終わってから考えるぞ」

 二兎を追う者は一兎をも得ず。

 まずは目先の問題をどうにかしないと。

「主の言う通りじゃ。それに決めるのは主。我々が口を挟むべきではない」

「それもそうですね」

 ホグアは不安なようだが二人は納得をしてくれたようだ。

「さあ、行くぞ。この旅を終わらせに」

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