第12章
「その程度の防御で私をとめられると思うな!! ブラック・サンダー!!」
シールドで防御をしているエリーめがけて、シルヴィの技が放たれた。
フェイルたちに支えられ、必死で防御し続けたエリーだったが、シルヴィの猛攻に吹き飛ばされる。
「きゃああ――っ!!」
「エリー!!」
吹き飛ばされたエリーをルイザが支える。
「エリーちゃん!」
「大丈夫か?」
シンクレアとフェイルが心配そうに言葉をかける。
「ええ… 大丈夫です…」
「エリー!!」
悲鳴を聞いたユリーが駆けつける。
「大丈夫!?」
「うん…。 お姉さま、皆さん、ごめんなさい… 防御しきれなくて」
「そんなことないさ。よくがんばったな、エリー」
「フェイルさん…」
「それに、エターナルクリスタルだって、水晶球の中に閉じ込めることが出来たわ。エリー、ありがとう。あなたのおかげよ」
「お姉さま… よかった…」
「ルイザ、エリーの傷を癒してやれ」
「わかってるわ、フェイル。ヒーリング・ウインド!!」
ルイザの回復魔法で、エリーの傷が癒されていく。
「ありがとう。ルイザ」
エリーはそういって立ち上がった。
「あとはシルヴィだけね」と、ユリー。
「そうだな」
7人はシルヴィを見据えた。
「無駄だ。おまえたちがどんな攻撃をしてこようとも、私に勝つことは出来ん!!」
「それはどうかな?」
「なに!?」
「みんな!」
フェイルの声を合図に、エリーたちはエターナルクリスタルが収められた水晶球を囲んで輪を作り、聖剣を重ねる。
「エターナルクリスタルよ、我らに力を貸したまえ!!」
「アクア!」
「アース!」
「イリュージョン!」
「ウインディ!」
「スカイ!」
「フレーム!」
「クリスタル・フェアリーパワー!!」
7人のクリスタルと守護精霊の力がひとつになり、エターナルクリスタルの中へと吸い込まれていく。エターナルクリスタルがまばゆい輝きを放つ。
エターナルクリスタルの輝きに向かって、聖剣を掲げる7人。
エターナルクリスタルの力が剣に宿る。
「みんな、行くわよ!」と、ユリーが叫ぶ。
「ええ!!」
「エターナル・フェアリー・シャイニング!!」
7人の技がシルヴィに向かって、放たれた。