第11章
ユリーが水晶球を手にとる。
「みんな、やりましょう!」
彼女の言葉に、6人はそれぞれうなずいた。
そこへ、シルヴィの攻撃が迫る。
「ブラック・サンダー!!」
「アクア・シールド!!」
エリーの防御魔法によって、その攻撃は食い止められる。
「エリー!!」
「お姉さま早く! エターナルクリスタルを水晶球に!!」
「エリー… でも、あなたひとりでは防御しきれないわ!! それに、あなたにもしものことがあったら…!!」
「大丈夫よお姉さま、心配しないで。私だって戦士だもの。お姉さまやみんなのために役に立つことをしたいの」
「エリー……」
妹の思いに、言葉をなくすユリー。
「ユリー、心配しないで。エリーちゃんは私たちでフォローするわ」
「シンクレア……」
「ユリー、急ぐんだ! エリーのがんばりを無駄にするのか?」
「フェイル… わかったわ!」
シルヴィの攻撃に、おされ気味のエリー。
「くっ…!」
そんな彼女の肩をルイザが支えた。
「ルイザ……」
「みんなと一緒にがんばろう。エリー」
「うん」
「俺たちもいるからな」と、フェイル。
「皆さん… ありがとうございます」
(エリー、私もあなたのためにがんばるわ!)
ユリーは意を決して、水晶球を掲げた。
「エターナルクリスタルよ、我らに力を貸したまえ。真の力をもって我らの前にいるものを倒す力を与えたまえ!」
ユリーの持つ水晶球がまばゆい光を放つ。
その水晶球に引き寄せられるように、エターナルクリスタルが宙に浮かび上がった。
そして、水晶球のなかへと吸い込まれていく。