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続いて3年生
後日、3年生6名に呼び出された。
「沚水、ついて来い」
*
家とは反対側、北方向へぞろぞろ歩き出す。こちらの方へはあまり来たことがない。
「沚水って面白いよな。さすがは大阪人」
笑う3年生一同。
「いやいや、大阪の人がみんな面白いわけじゃないし、僕、何もしてないし」
また笑う3年生。
「着いたぞ、ここだ」
駄菓子屋?
「高寺の家だよ。わしらのたまり場でもある」
家の人に挨拶して上がらせて貰う。
店の奥に鉄板がある。
「お好み焼きだ。まぁ、本場の大阪には敵わんかもしれんが」
「いえ、作り方さえ知ってれば一緒ですよ」
「たこ焼きは作ったことあるか?」
「勿論です、大阪ではどこの家にもたこ焼き器があります」
「教えてくれるか?」
「いいですよ。この店でやるなら家庭用で間に合うと思います。実家から送って貰いますよ」
村や町のスーパーで売ってないなら母に送って貰うのが一番手っ取り早い。
個人商店なら分校の生徒、児童が誰か居そうです。