表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神無き世界~悠久の時を生きる深紅の令嬢とかつて神さまと呼ばれた人間~  作者: 蒼 葉月
第一章 悠久の時を生きる深紅の令嬢
1/72

序幕   創世記

改めまして蒼 葉月です。

お読み頂きありがとうございます。


毎日更新を目指して頑張ります。


余裕がある日は、複数回更新することもあります。

日々の更新情報は、Twitterにも掲載します。

@hazukiaoiHA


よろしくお願い致します。

 はるかはるか昔のおはなしです。



 この世界アマフィスは、アマフィスという神さまが創造したといわれています。


 アマフィスは、世界に二つの命を創造されました。


 一つの命には、希望、勇気をお与えになり、アマフィスはそれを人間と名付けました。


 一つの命には、力、知識をお与えになり、アマフィスはそれを妖魔と名付けました。


 二つの命は、二つで一つ。



 アマフィスは、それぞれを慈しみ、それぞれを同じように愛したといわれています。


 最初のうちは、それで上手くいきました。世界は平和だったのです。


 しかし、そのうちに人間と妖魔は、アマフィスの愛を独占したくなり互いに争い始めました。


 争いはとても無残なものでした。人間と妖魔は、次々に消えていきました。



 アマフィスは、多いに悲しみました。


 そして考えた末に、自らを二つに引き裂いて、リエルという名の人間とアリエスという名の妖魔を誕生させました。


 アマフィスは、この自分の化身である二人をつかい、人間と妖魔を共存させる事をお考えになったのです。



 この二人は世界に調和を与えた時、再び一つの存在となり、新しい神さまになる事を約束し、混沌の世界に旅立ちました。


 リエルは、言葉の力とその優しさで妖魔達に認められ、やがて妖魔を統べる存在となりました。


 アリエスは、その類稀ない知識と力を使い人間達を纏め上げ、やがて人間を統べる存在となりました。


 リエルは人間と妖魔が共に仲良く暮らしていく事を望みました。


 やがて、妖魔達の中にも次第にリエルの考えに賛同するもの達が現れ始めました。


 アマフィスがお考えになったとおりに物事は進んでいるように見えました。



 しかしアリエスは、アマフィスやリエルと異なった考え方を持つようになってしまっていたのです。


 人間達を支配下においたアリエスは、リエルと共に新しき神さまになる事を何故か拒みました。


 その理由は、誰にも分かりません。


 アリエスは、新しき神さまになるというリエルとの約束を反故にする為、人間達と共にリエルと妖魔達に戦いを挑みました。



 激しい戦いの末、アリエスと人間達はリエルを殺してしまいました。


 統べる王を失った妖魔達はまとまりを失い、更に人間達も自分達の行った行為の愚かさに気付いた者と人間こそが世界を統べる存在であると考える者とに分かれ、血で血を洗う壮絶な戦いが起こりました。


 その激しい戦いの中、戦いを終わらせるべく立ちあがった十ニ人の人間と妖魔によってアリエスも討たれてしまいました。



 こうして世界は神さまを失ったのです。



 争いの元凶であるアリエスの消失で、皮肉にも世界は偽りの平和を手に入れました。



 それから、長い長い月日が経ちました。



 人間達は、神さまや妖魔達の存在をすっかり忘れてしまい、神さまがお創りになった箱庭の世界で平和に暮らしていました。



 一方、妖魔達は何故か人間達との争いを止め、闇にまぎれて静かに暮らしていました。



 ……これは、そんな神さまがいない世界のおはなし。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ