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この人が・・・!

白鳥四音「なんでこうなるの・・・」


今、僕は覆面を被った人に銃を突きつけられている。


おかしい・・・僕はお腹を満たす為ファミレスに入った、そして山盛りポテトと贅沢ハンバーグセットを頼んで・・・


覆面A「あ、アニキ!この後どうします!」


僕に銃を突きつけてる男が情けない声でアニキさんに問う。


覆面アニキ「ば、バカヤロウ!そりゃこのまま身代金を頂いて警察に車用意させてだな・・・」


はぁ、この人達やる気あるのかな。


加担するつもりないけどこの強盗は失敗するだろう・・・


何というか、計画が中途半端で覇気もない、おまけにビビりで今の現状を速く終わらせたいように見える。


白鳥四音「あの・・・」

覆面A「う、動くな!お前は人質だ、う、撃ちたくない!」


うわ、「殺す」じゃなく撃ちたくないか・・・これは根性無しだ。


白鳥四音「いや、今のままじゃこの計画失敗しますよ?確か3人でしたっけ?1人は見回りでお兄さんとアニキさんが交渉と人質受け渡し、間違い無くどこかに穴がでますよ?」


人質は一箇所に集まっているとは言え人数は15人ぐらい、手にはロープで結んでるけどこれくらいなら簡単に切れる。


覆面A「う、うるせぇこのアマが!」


ドンっと人質の方に押し戻される。


白鳥四音「痛、すみません・・・」


突き飛ばされながら僕は後ろポケットのティッシュに包んだカッターの刃を取り出す。


隙を見ればいくらでも抜け出せるか・・・


覆面アニキ「よし、警察が来たな!俺はこれから人質を使って交渉に行く、おらお前だ!こい!」

水無月優花「痛い痛い!カメラ引っ張らないでください!それにまだ桜の特製ジャンボパフェがまだ来てないんですよ!」


この期に及んでパフェが大事なんですかこの人。


白鳥四音「今のうちに・・・」

1人が人質交渉に行った隙にロープを切り・・・


覆面B「おいお前!後ろでなにしてるんだ!手を出せ!」


白鳥四音「ビクッ!」


しまった、迂闊すぎた。


見回りから帰って来たもう1人に気付かれた。


ゆっくり手を前に出す。


岡田悠一「龍騎!今だ!」

小林龍騎「おう!前は任せた悠一!」


覆面A「何!ぐふ!」

覆面B「え?ちょ!ぐあ!」


2人の人質が覆面2人を殴り飛ばした。


おぉ!っと歓声が上がる。


しかしその声で外のアニキさんにバレてしまう。


覆面アニキ「お、お、お前!動くんじゃねえ!こいつがどうなっても・・・」

水無月優花「ハイ!チーズ!」


へっ?


強烈なフラッシュが辺りを照らす。


恐らくただのカメラではない。


覆面アニキ「うわぁ!目が!うぐぐ。」

岡田悠一「優花!しゃがめ!」

水無月優花「はい!」


そのまま右ストレートでアニキを沈めてしまった。


今度こそ歓声が響いた。



・・


・・・


小林龍騎「はい、今3名の覆面強盗を捕まえました、はい、はい、怪我人は0です。」

岡田悠一「おい、面倒な事になる前にズラかるぞ!」

水無月優花「そうですね、裏口から帰りましょう!」


こっそりと裏口に向かう2人。


白鳥四音「警察さん、2人逃げようとしてますよ?」

小林龍騎「なに?2人共!これから一応聴取するからまだ帰るな!皆さまも少しの間お話を取らせてもらいます、御協力を!」

岡田悠一「な!バッカ!こっちは早く帰りたかったのに!」


恨めしそうに僕を見ている。


白鳥四音「僕だって聞きたい事があるんです、岡田悠一さん。」

岡田悠一「なんだ依頼人か?なんでフルネームなんか知ってんだ!」


はいっと名刺を渡す。


岡田悠一「事務所に来てたのか?なら電話すれば・・・」

白鳥四音「その番号が使われてないから足で探したんです!」


もう一枚、小林龍騎警部の名刺を渡す。


岡田悠一「あー!そう言えばまだ携帯代払ってなかった!ヤベー依頼が来ねー訳だよ。」

水無月優花「先月依頼失敗しまくりだったですしね!」


岡田悠一「半分はお前が邪魔しなければ達成できたんだよ!」

水無月優花「うぐっ!でも後の半分は私の手柄でした!」


岡田悠一「だから邪魔しなければ100%なんだよ!解るか?その半分もお前無しでも出来た依頼だったんだよ!」

水無月優花「いーえ!あの時、そう!二丁目の田中婆ちゃんの猫探し!アレは私なしでは達成できなかったんです!」


などと繰り返しあーだこーだ言い合いをしている。


白鳥四音「はぁ、本当にパパが頼れって言った人なのかなぁ・・・」


僕にしては珍しく、覆面強盗達に負けず劣らずの弱気だ。


あぁ、お腹空いた・・・。

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