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イマジナリーフレンド  作者: かず。
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6. 少年は見知らぬ静寂の中で


目を覚ます。時計の針の音がする。腕時計を確認すると確かに、僕の腕時計から針の音が空間にこだましていた。そのくらい、静かだ。んー......頭がいたい。そう言えば、どうして僕はこんなところに倒れているんだろう。クスリでも過剰摂取したのだろうか。一番ありがちなパターンだな、と考えたとき、経緯が脳裏に浮かび上がってきた。そういえば、水晶玉に吸い込まれた夢を見たような気がする。それも痛く現実味を帯びた......。


「はっ!」


一気に冴えた僕は上半身を起こし、辺りを見渡す。遠くの方にバスケットボールのコートが見える。地面には白線のラインが円を描いていて、振り返ると、そこには壇上があった。つまり、体育館である。窓の外は暗く、それでもぼんやりと校舎の影が目に映った。何故学生でもない僕が校舎の体育館で倒れ込んでいるのか。とりあえず立ち上がろう、とした刹那、グランドピアノの鍵盤がひとつ、弾かれる音が空間に響き渡った。そして演奏が始まる。この旋律は、ドビュッシーの月の光だ。暗い校舎の中、体育館だけに電気が灯り、そこでピアノの旋律が流れる様は、まさにホラーだった。壇上に目を凝らすけど、誰もいない。


「と、とりあえず、出よう、ここから」


僕は逃げ出すように体育館をあとにした。扉を開けると校舎の廊下があり、下駄箱が見えた。そこを抜けて、グラウンドも抜けて、とにかく人気のある場所に出ようという思いで。


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