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「ヨミ、今度からは1人で行動しないでくれ。危ないから」

「は、はぁい………」


サンドリアに向いながら、レッドがパーティーとしての心得をヨミさんに教えていく。

正直レッドの話って、長いうえに分かりにくいからここら辺で止めとこう。


「ほら、レッド。確定じゃないとはいえ、フィールドbossのワニに近づいているんだからこのへんにしとこう?」

「そうね、そろそろ聞いてるのもイライラするし。初心者なんだから大目に見てあげなさいよ」

「ん、そうだな。ヨミ、分かったか?」

「はい、申し訳無いですよ…」


レッドに怒られてしょんぼりしているヨミさん。

しょうがない、少し頑張ろうかな。


「ヨミさん、良かったら短剣作ってみようか?鍛冶はそこまで上手くないけど、初心者用短剣よりは良いものつくるよ」

「え?良いんですか?ただでさえ骨を貰う約束なのに…」

「骨は処分したかっただけだから気にしないで。それにゲームは楽しまなくっちゃね!」

「ありがとうございます!ミーさん!」


微笑むヨミさん。うんうん、女の子は笑顔が1番だよ。

それなのに何故か、じゃっくの顔がふてくされた顔になっていくんだけど?


「何怒ってんのじゃっく?」

「別に、面白くないだけよ」

「そんなこと言ったって、レベルの差はしょうがないじゃないか」

「そういう意味じゃないわよ…」

「ち、違いますよ!?私は武器だけが目当てでミーさんのことは考えてませんからね!?」

「言いたいことは分かるが、その言い方はどうかと思うぞ」


分かんないなぁ。

少し話に入れないから寂しいね。


「もうそろそろbossエリアかもね」

「ミーは後ろに居といてよ?もうアレは嫌よ」


え?あれ?

ふと頭の中に薬を飲ませようとするじゃっくが浮かんできた。

もしかしてこれ!?


「麻痺ポーション持ってるからね!?もうあんな事しなくていいよ!?」

「「あんな事?」」

「何言って………!?違うわよ!!あんた腕噛まれたことあるんだから、後ろで大人しくしとけって言ってるのよ!!」

「あ、はい」


なんだそっちか。

余計なこと言うんじゃなかった、僕とじゃっく顔が真っ赤になってるもんね。


「何があったんですか?」ニコニコ

「すごい気になるなぁ?」ニヤニヤ

「うるさいわよ!ほらさっさと行くわよ!」


じゃっくに言われたからじゃないけど、結構時間が経っているので急ぐことにする。

ワニはレッドが抑えてる間に、ヨミさんがサクッと頭を貫いて終わった。

結構硬い鱗でも簡単に入ったように見えたから、暗殺人の効果はすごいなと思った。


-----------------------


「ここがサンドリアですか!異国の地って感じでしゅね!」

「そうだな、魚とヘビが上手いらしいけど」

「ヘビは嫌ね…」


サンドリアの町は相変わらず賑やかだった。

そして僕は、今の会話を聞いて重要なことを思い出した。


「しまった!」

「何よミーいきなり大声出して」

「前来た時ヘビ食べるの忘れてた!」

「ちょっ!?食べる気なの!?」

「え、もちろん」


前は死に戻りしたり、魚食べたりしたけどヘビは忘れてた。

よし、今日食べよう!


「皆ヘビ食べに行かない?」

「私は遠慮しとくわ……正直食べたくない」

「そうですね、私も……」

「俺は肉が食いたい」

「じゃあ僕1人で行ってくるよ、魚だったら[リバー]ってお店が美味しかったよ」


そう言って僕は皆から別れた。

動物なのは変わりないんだから、気にせず食べたらいいのに。


-----------------------


「ヘビ?なら屋台の方にあるよ。串焼きにして売ってるはずだ」

「ありがとうございます!」


聞き込みで町の屋台市場がいいらしい。

よし!食べ歩きだ!


「お!渡来人がこれを食うのは珍しいな!」


店のお兄さんがにこやかに笑う。

聞けば渡来人が買ってくれるのは初めてなので、この美味しさを知ってる人が増えるのが嬉しいらしい。


「ほらよ、骨無蛇(ほねなしへび)の丸焼きだ。頭は硬いからそこのツボに入れな」

「骨無し?ヘビなのに?」

「あぁ、コイツ普段地面に潜ってて、虫とかを不意打ちで取って食うからな。ミミズみたいな動き方するんだよ」

「そうなんですか、見つけにくそうですねそれ」

「いや、土魔法の[クエイク]を使えば出てくるから」

「そうなんですか!ありがとうございます!」


後で取ってこよう。

そんなことはどうでもいい、今は重要なことじゃない。

早速食べてみよう!


「いただきます」


口から串を刺しているので、尻尾にかぶりつく。

途端に焼けた香ばしい香りと、クセのない旨みが口の中に広がった。

噛めば噛む程に肉本来の味が口の中に溢れてくる。


20cmのヘビは、1分で食べ終わってた。

すごく美味しかった。


「お兄さん!あと5本下さい!」

「おう!?そんなに気に入ったのか?」

「はい!レシピ教えて欲しいくらいです!」

「そうかそうか!そりゃ嬉しいが、塩ふって焼いただけなんだよ。これだけでコイツは美味いからな」

「なるほど、確かに肉だけなのにすごい美味しかったです」

「ほらよ!特別に1本サービスだ」

「ありがとう!また来るね!」

「ご贔屓に!」


いやー、ヘビは最高だね!

モンスターだけどそのうち飼えないかやってみようかな?


「ミー、お前どこにいる?」

「うわっ!?レッド!?」


耳元に聞こえたのは確かにレッドの声だった。

でもレッドの姿は見えない。


「返事しろよミー」

「何これ!?レッドなんだよね!?どこにいるの!?」

「あ?パーティーチャットってやつだけど、知らなかったのか?すぐに繋がる様に出来てるんだよ」


聞けば戦闘で相手が見えない時に確認するためのものらしい。

そう言えばまだパーティーを解除してなかったね。


「もうそろそろヨミが時間だそうだから、お前の店がどこにあるか教えようと思うんだが」

「そうなの?でも少しやりたい事があるんだけど」


まだヘビ取ってないし、食べてもいない。

するとあっちで話し声が聞こえて、


「俺が勝手に教えといていいか?知られたくないなら後日伺いますってヨミが言ってるぞ」

「ん?いいよ。知られても困らないしね」

「分かった、じゃあな。あ、ついでに俺にも後でヘビくれ」


そう言ってパーティーチャットが消えた。

お兄さんのサービスが……でも味広めて欲しいらしいし、レッドに勧めてもらおう。

そうだ、ブログにも書いてみよう。

前に作ったブログは何気に続けているので、おすすめしとこう。

いつの間にか1000人以上に見られたみたいだけど、どのくらいなんだろうね。


「よし、[クエイク]」

「「「「「しゅ〜!?」」」」」

「うわ凄い多い!」


雨の日のミミズみたいに骨無蛇が出てきた。

大量のヘビを確保して満足した1日だった。

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