25
「おい御使、ポーションの物価戻すなんてよく出来たな!超助かったぜ!」
なんか緋色にお礼言われた。まあ、ちょっと嬉しいかな。
「で、これからはどうすんだ?」
「いつの間にか南のボス倒したから、南の方に行ってみようかな」
「ボスはいつの間にか倒すもんじゃねーだろ」
だって死にかけの猪がボスなんて思わないじゃないか。
「たしか南はサンドリアって町で、ジャングルに囲まれた町だったはずだ」
「何が美味しいかな?」
「メシの話かよ!たしか魚とか蛇が美味かったぞ」
へー蛇か、ちょっと楽しみだな。
よし、今日早速行こう。
-----------------------
ポーションに矢、丸薬を持って南に出発!
「イノシシってどうやって食べたら美味しいかな?」
もう1回位倒してこようかな?と思ったけど、南の森は広くてボスに会えなかった。残念。
ついでに薬草なんかも採取しておく。
「うわぁ!?凄い!」
森を抜けた先には、広い草原が広がっていた。綺麗な緑が先まで広がっている。
こんな草原初めて見た。火薬草とイライラし草の草原?僕の記録には何も無いな。
出てきた敵はララビットだけだった。でも前より速くて強かった。レベルが上がっているらしい。
ララビットは攻撃するまで攻撃してこないから、のんびり横になってみる。
「風が気持ちいいな。なんか食べようかな?」
ララビットのお肉を塩を振って焼く。
スキル《料理》を習得しました!
え!?今まで作ってた物は料理じゃなかったの!?
そう言えば料理スキル取って無かったなぁ。
鑑定
ララビットステーキ(ランクC)
ララビットをステーキにしたもの。塩のみのシンプルな味が楽しめる。料理人が作ったため、効果が上がっている。(効果AGL+5、時間7分間)
え、料理に効果なんてあったっけ?
Wikiによると、料理人が作った料理にはパフ効果が出来るらしい。(いい効果の事、付与もこれに入る)
ララビットはしっかりと筋肉が付いていたのに、焼いてみるとお肉から油が溢れてきて、肉も簡単に切れる様になっていた。料理人補正凄い!!
口で溢れる肉汁、塩が肉の味を引き締めていて柔らかいお肉が美味しい♪
「あ〜美味しかった。ちょっと休憩」
ゴロンと横になって転がる、と
ドゴンッ!!
さっきまでいた地面が吹っ飛んだ!?いったい何が!?
目の前にいるのはまさに禍々しく、肉がボロボロで、所々に人の手の様なものがあり、恐ろしい血走った大きな一つの眼がこちらを覗いていた。
鑑定
ワーム(ランクC)
たまに現れるモンスター。素早く地中を移動し、真下からの攻撃を得意としている。一部では珍味として人気がある。
「よし、先ずは目を狙ってみようかな!」
強撃で目を狙って矢を放つ!
カツン!コロッ。
弾き返された矢が転がる。うっそ!?
「ぎゃああああぁぁぁす!!」
「うおっと!どうしよう。他の皮膚も硬いし、魔法とか使えたら良いのに。取っておけば良かったな」
後悔先に立たず、《立体機動》で逃げ回る。何気に高くまで体を伸ばしてやってくるから油断ならない。
「なんかあるかな?あ、これでいいかな」
僕を丸呑みにしようと開けた大口に毒薬をシュート!超エキサイティング!
「きしゃあああぁぁぁ!?」
しばらくのたうち回って、ワームは死んだ。
え!?ただの毒薬で死ぬの!?弱くない!?
「ま、いっか。とりあえず《解体》」
ワームの革(ランクC)
ワームの皮。物理耐性が強く、火、風の魔法にも多少の耐性がある。防具に良く使用される。
ワームの牙(ランクC)
鋭く5寸釘の様な牙。ナイフや鏃に使われる等、硬さを生かした物が多い。少々無骨なデザイン。
ワームの模様(ランクC)
ワームの額にある目の様な模様。これを見ると呪いにかかると言われている。固いので盾に向いている。
あ、目みたいなのにただの模様なんだ。紛らわしいなぁ。
さて、それじゃあ行こうかな。僕は一歩踏み出そうとした。
目の前に火の玉が現れた。
-----------------------
「やったかしら?」
ちびっ子エルフにファイヤーボールを放った私は、煙を気にせず近づく。
あそこから防御は間に合わない筈だ。ダメージを負っているなら勝てる。
煙が晴れたそこには、
「あ〜びっくりした!?何で火が目の前にあったんだ?」
無傷な男がいた。
-----------------------
「あ〜びっくりした!?何で火が目の前にあったんだ?」
とっさにさっきとったばっかりのワームの革を盾にしてしまった。
ボロボロで使えそうにない。もう!!
「な、あのタイミングで防御なんて出来るはず無いのに!!」
ん?三角帽子にふわふわした服、杖を前に出した女の子がいる。
「もしかして君が撃ったの?」
「私に気づいて無いのに防御したの!?ふん!まあ
いいわ。私は魔女っ子マジカるんのライバル、じゃっく・おー・らんたんよ!」
「あ〜、あの出てくるたびに自分でも止められない問題起こして、毎回1回はコケて、ちょいちょい物を盗っていく、マジカルんが好きな同級生のじゃっく・おー・らんたんかな?」
「堂々と悪口言わないでよ!ま、まぁ?詳しいから許してあげなくもないけど?」
いやあ、懐かしいなあ。妹と一緒によく見てたんだよね。4年くらい前だよな。あの頃は僕にべったりだったんだよね。小学四年生くらいからだんだんあんな感じになって………
「なんでこうなったんだろう」ポロポロ
「ちょ!?何泣いてんのよ!?」
「ごめん、思い出に浸っちゃって。で、何だっけ?」
「?まあ、いいわ。私の目的は魔女っ子マジカルんを広める事よ!4期まで作られた程の名作なのに、宣伝の少なさで同じ予算の風車クリエイターなんてアニメにもランキングで負けたのよ!」
「え!大人でもハマるアニメなのに?」
僕の両親も見てたけどな。
「その通り!私はらんたんになってマジカルんを広めているのよ!だから、いつかマジカルんが出るまで暴れるのよ!食らいなさい!」
ファイヤーボールが飛んでくる。うわ、怖い!
らんたんの攻撃!ミス!御使が速すぎて当たらない。
「はぁ!?何で当たんないの!?」
「逃げるが勝ち!さらば!」
「あ、待てぇ!」
ダッシュで森の方まで戻った。危なかった、あれはPKだ。
それにしても魔法カッコイイな!僕も取ってみよう。
スキルPの取得方法はレベルを上げる(1ごとに2P)、スキルレベルを上げる(10ごとに5P、20ごとに15P、30ごとに30P、MAXで50P重複あり)だから、スキルPはレベル25の50P+スキルレベル160Pで210Pある。魔法関係のめぼしいスキルを探す。
魔力視30P
魔力が見える。
火魔法25P
火魔法が使える。
水魔法25P
水魔法が使える。
風魔法25P
風魔法が使える。
土魔法25P
風魔法が使える。
魔改造30P
魔法を改造できる。
こんなものかな。折角だし、スキルを入れ替えて使ってみよう。




