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極振りSTR編


「よし、南の方に行ってみるか」

俺はクマを倒した後、南に向かう。あ〜くそ!VITもAGLも5だから体力無いし、遅いしで、一番移動が嫌いなんだよな。


「クマ倒すぞー!」


目に見えない速さで誰かが暗い森に突っ込んでいった。羨ましいな。まあ、STR極振りは最強を目指す俺には必要だからな!


レベル30帯のモンスターに突っ込んで行く。

その時、やたらデカいイノシシが俺めがけて突進してくる。


「邪魔だボケェ!!」

「ぶもぉ!?」


身の丈程もある大剣を切り上げると、100kgはありそうなイノシシが上空へぶっ飛んだ。


「力こそ最強だ!」


《スマッシュ》《パリィ》《カウンター》を習得しました!


極振りINT編

何か南の方が騒がしいな?何だろう。


「光る森はモンスターが出ないし、開けた場所に湖があるしで、魔法の練習しやすいな」


私はほんのちょっと、いや凄く人見知りだから、1人で魔法の練習するのが楽しいな。


「ファイヤーボール2つを変形させて剣に出来たし、他の属性でも試してみよう」


魔力を操るのは楽しいな♪


「[ウォーターボール]!《魔力操作》!」


《ウォーターソードを習得しました!新しい魔法として認定します》


「やったー!えい!」


安全のために上に飛ばすと、


「ぶるるふ!?」

「うわああぁ!?」


イノシシが降って来た!?しかもウォーターソード当たったせいで、敵対してるし!


「ぶるるふ!」

「ちょ、ちょっと待った!悪気無かったから!止めようよ」


しかし、モンスターが聞く耳持つはずもなく、全力で突っ込んで来た!


「やめて、やめてよぉ」

「ぶるるぉ!!」


勝った!そう言わんばかりに雄叫びを上げるイノシシだが、


「やめろっってんだろうが!!放送規制(ピーー)するぞごらぁ!?」


いきなり豹変した彼は、MPを半分消費して魔法を使う。


「アースドーム!エクスプロージョン!」

「ぶもぉぉ!?」


イノシシの足元から土が盛り上がり、ドーム型になった。その瞬間、ドーム内部でMP実に140MPも使った大爆発が起きた!


哀れイノシシはまた上空の旅に出るのであった。


「ふぅ、怖かった。私はか弱い少年なんだから加減してよ。乱暴は駄目だよ!」


お前が言うなと言われそうな事を呟き、彼はまた魔法の練習を始めた。


《デュアルマジック》《連携》《自動発動魔法》を習得しました!


極振りDEF編


「ぶもぉおおお!!」

「五月蝿いな!何ですかこの音!」


僕は北にお酒があると聞いて、北を目指してる。

少し敵が強いけど、どうにか倒して行けてる。


「避けるのがあそこまで難しいなんて、やっぱり反射神経鈍いな、僕は」


だから念のためにDEFに極振りしたんだよね。AGLが高くても避けらる気がしない。


「ぶふぉ!?」

「ひゃぐへ!?」


なんか、重いものが落ちて来た!?ちょっとイキかけたよ!?


「一体何が!!?」


僕の前に現れたのはデカいイノシシだ!あの牙!あの足!絶対当たったら今よりハゲしいのがくるよ!


「く、来るんじゃない!止めとけ!どっちにも悪い結果になるぞ!」


必死に説得するが、馬に、いやイノシシに念仏で、勿論僕目掛けて突っ込んできた。


「いや、絶対そんなの食らったらダメ、ダメだ」


しかし、僕の体は動かない。今から避けても遅いしそれに、


「ぶるおぉぉ!」


僕はイノシシと衝突した!


「ぶる!?」


しかし、イノシシが弱いと思っていた人間は、ふっ飛ばない。《防御姿勢》によってノックバックが無効になっているからだ。そして、本人はと言うと、


「あ、ひあああああぁ!あぁん!」


頬を赤らめ、言葉に出来ない顔で身体を震えさせていた。


「凄い、気持ち良かっ!?違う!気持ち良く無いもん!ホントだもん!ばかっ!」


ボガンッ!

イノシシは《倍返し》によって攻撃を倍の力で返され、空を飛ぶ。またもやテイクオフしたイノシシは西に飛んでいった。


「違う!私は!私はどMじゃない!」


《衝撃耐性》《痛覚強化》《どM》を習得しました!


「だから、どMじゃないもん!うわああぁん!」


極振りAGL編

イノシシは飛ばされながら考えた。空を飛ぶのはもう懲り懲りだ。人間なんかモンスターに比べたら弱いと、30レベル帯の南の森のボスである自分は強いと、自負があった。


だが、アイツら人間は間違いなく悪魔だ。俺はただ弄ばれる存在だ。なら、逃げるしかない!


今や兎ですら会ったら恐怖する状態のボス、ヌシは地面に立った瞬間、自分の森へ走ろうとした。


「イノシシ?何でこんな所に?」


弓を持ったエルフが居た。

イノシシは泣いた。


「イノシシって美味しいんだっけ?お肉落とすよね?」


ジュルリ。と、目を輝かせるエルフに、ヌシは今まで超えられなかった速さの壁を越え、脱兎をひき殺す勢いで走った。


何分走っただろう?疲れが出てきた頃、


ザクッ!ザクザクザクザクッ!


背中に矢が刺さっていく。ヌシは悟った。神は言っている、ここで死ぬ定めだと。


空を飛ぶのが敵だっただけマシと思ったヌシだった。


「何だったんだろ?闘わずに逃げるなんて。ま、クマも倒したし、お肉沢山で嬉しいな♪」



その時4人にはこんなアナウンスが聞こえた。


南の森のボス、ヌシを倒したので、南の森の先を進む事が出来る様になりました!


「ボスなんていたか?どれだったんだろう?」

「何で南のボスが飛んで来たんだろ?」

「えぇ!?あのイノシシ、南のボスですか!?北のボス何処なんですか!?」

「へぇ、ボスなんだ、次に行ってみようかな?それよりどうやって食べよう?」


その後、掲示板で空を飛ぶイノシシがユニークモンスターか、議論が起こったが、それは別の話。

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