表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/55

22

遅くなってすみません。

最近疲れが取れません。

皆さんも体調には気をつけて下さいね。

場所:日本の何処か


ここでは最先端技術が詰まったコンピューター、《アカシックレコード》がある場所だ。作業員20名、技師が10名、そして《7人の弟子》が常日頃から議論、研究、開発を行っている。


-----------------------


ニューパラ一週間だよ!ヒミツの作戦会議!


カラフルな文字の垂れ幕があり、会議に使う様な丸い机、ではなく長机が一つだけ。そして7人の人物が座っている。


「で、何か問題ある?」


黒髪ストレートのつり目な女性が一言。ピシッっと空気が変わった音がした。


「やはり市場経済システムは止めた方が良いのでは?ポーションが30倍の値段ですよ。作りやすいのに」


メガネのいかにもな技師が提案する。


「それよりも生産職の待ち時間が無い方が良くな〜い?」


金髪日焼けのギャルが言う。

が、一番奥、高い椅子に座っている者が口を開く。


「えー、つまんないよそんなの。みんながやる事がゲームに反映されるのが楽しいのに!却下!それに直すのは難しいし」


小さい身長、ぱっちりクリクリな目、童顔、慎ましい胸、ロリっ子がここにいた。


「も〜!コサキンの思いつきでどんだけゲームバランス悪いか知ってんの〜!」

「本当ですよ、何ですか他のステータス犠牲にして1つを底上げするスキルって。貴女がなったらヤバイと言ってた事を助長してますよね」

「あの、毎回思うんですけど、清掃員及び雑用の僕が、何でゲーム開発してんすかね」


「うるさーい!良いの!《セブンズクリエイター》に間違いなんて無いの!」


このロリ、何と7人の弟子の1人、小崎音波(こさきおとは)なのだ。ニューパラではスピーカーと名乗っており、運営でプレイヤーなのだ。


バン!!


「てぇへんだてぇへんだ!ニューパラがてぇへ「うっせーよボケがっ!!」ぐへっ!?」


ドアをふっ飛ばして入って来た男性を、目つきが悪い女性が蹴り飛ばす。

もはや1日に3回は見られるお約束だ。


「今、ポーションの値段が元の10ゴールドに下がってる!ポーションも200万個はある計算だ!」

「はぁ!?何だそれ!ポーションがそんなに早く増えるわけねえだろ!」

「現に増えてんだよ!ダイブして確かめようぜ!」

「やったー!会議って肩凝るからキライだよ〜」

「おい、ニューパラ最高責任者」


-----------------------


運営側は早速全員ログインすることにした。

ベッド型ダイブマシーン。開発してまだ売り出してないが、より深くダイブ出来るマシンだ。

定価12万円のベッドに横たわって、全員はニューパラにログインした。


-----------------------


「価格が本当に下がってる。何だこれ!?」

「ちょっと権限で製作者を調べてみましょうか。《視聴権限》」


《視聴権限》

ポーション(ランクD)

回復量7%、材料、薬草、町の水。

生産過程:作成と合成、すり潰し、お湯に入れ、《スキップ》され、瓶詰め。


制作者、ミー


説明しよう!

《視聴権限》とは、アイテムの全てを見られる開発者のみ許された、権限の1つである!


「《スキップ》?一覧にあったかしら?」

「あ、責任者が逃げようとしてます」

「また何かやったのね!もう許さないわよ!」

「嫌だぁ!面白いスキル突っ込んだだけだもん!」

「あ〜、一応権限で視たら初期スキルだね〜でもこんなに多く持ってるのおかしくない?」


そこに出たのはスキル割合表。スキル習得者数が分かり、全体の比率も分かる権限の一部だ。


102人、生産職の3%が《スキップ》習得済み。


「確かに初期のみにしては多いね」

「!?おい、掲示板覗いたらスゲー事書いてんぞ!」

「なになに、スキル封印石を再利用し、スキップを配るミーさん!?石は魔力詰まったら使えないんじゃなかったの!?」


サッパリ分からないが、ミーというプレイヤーが事件の中心の様だ。なら、


「よし、見に行きましょう。《検索権限》《転移権限》《透過権限》」


プレイヤー名ミーを検索、場所を特定し、見破れない様にして、ミーを閲覧する。


「《スキップ》に《空歩》、《選別》!?何でスピーカーが思いつきで作ったものばっかり選んでるのよ!」

「うわぁ!友達になろうっと!」

「黙れ!ってか何だコイツ!《空歩》レベル10の成層圏ギリギリまで行くを何で達成してんだよ!」

「選別も2,000回はしないと行けないのに、5日でやるなんてね。しかも派生が《分離》《選択》になるなんて、凄いわ」


まるで狙ったかの様に良いスキルを習得してるミー。運営はもう関わりたくないのだが、


「あ!?」

「何ですか!貴女には後でお説教4時間コースですよ!」

「あの子ステータスがAGL極振りで90だ!?」

「「「「はあ!?」」」」

「何で極振りが驚かれるんですか?」


1人は分かっていないようだが、このゲームが作られた理由の1つに関わるからだ。


「ステータスに差があり過ぎると、肉体のデータが離れ過ぎているのを計算する為に、頭が痛くなるのよ」

「だから痛くなった時点で注意してるんだけど、あの子はまだのようね。どんな頭してんのかしら?」


その後も、出るわ出るわ、低レベルでボス単独撃破、回復量がおかしいポーション、はては隠しクエストの兎のシッポまで、見事な頭痛の種だ。


「まあ、こんな子も珠にはいるだろ」

「そうね、極振りなんかこの子位で「極振り他に3人居るよ〜!」はぁ!?」


何だコイツらは!?何で私達を困らせるんだ!

運営の皆さんはちょっとだけ泣いた。


「どうでも良いけど、何で僕は清掃員なのにゲーム作ってるんだ?ちょっとゲームに詳しいだけなのに」


清掃員がボソリとつぶやく。

しかし彼が居なければニューパラは、ゲームに詳しくない皆が作った一瞬でクマにプレイヤーが粉微塵にされる無理ゲーになってたのは誰も知らない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ