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ワングリアに到着!

この町は赤い屋根が多く、小さなゼロノス(始めの町)と言った感じだ。

モンスターが美味しい物が多く、美食の町と言われてるらしい。


「ギルドは何処かなあ?」


僕は冒険者ギルドに行こうとしている。薬草の類の場所が分かんないから教えて貰おう!という考えだ。

冒険者ギルドは、アイテム納品や討伐でお金が貰えるプレイヤーなら誰でも使える建物だ。

僕はお金に困って無いからあんまり行ってないけど。


「麻痺草と火薬草、フラフラワーにワンガラシ、イライラ草にあせりんご?アンタなんで植物納品ばっかりなんだ?最近の若いのは全員モンスター狩りばっかりなのによ」


うん、プレイヤーが町に来てたらそうなるよね。


「いや、お肉ばっかりだったら駄目だと思いまして」

「おう、アンタいい事言うね!野菜食わない奴が多いんだよ。引き立て役だけでなくメインも張れる奴なのによ」

「ですよね!これってドコにあるんですか?」

「ああ、イライラし草とワンガラシは北の森に、麻痺草と火薬草は西の平原に、フラフラワーとあせりんごは北東のシヨキ鉱山の上にあるよ。期限は無いからゆっくり行けば良いさ」

「ありがとうございます、これって食べるなら何が良いですかね?」


すると、不思議な物を見る顔をされた。


「状態異常になるのに食うのかい?ワンガラシと火薬草は辛いし、麻痺草とイライラ草はなんかピリピリするし、フラフラワーとあせりんごは甘いが面倒臭い事になるぞ」

「あ、そうなんですか。教えてくれてありがとうございます」

「素材入れにリュック持っていけよ!またな!」


いやぁイイ人だったな〜。さて、ヒロビロ草原に行こう。


-----------------------


ヒロビロ草原はまじで広々。の感想通りとても広かった。

でもさ、黄色と赤の2色は目に痛いよ!


鑑定

麻痺草(ランクD)(麻痺[1])

黄色い毒々しい草。食べると麻痺を引き起こす。抗体を持っている者がよく食べる。(効果:麻痺[1])


火薬草(ランクD)(火傷[1])

赤い毒々しい草。触ったり食べたりすると火傷を引き起こす。抗体を持っている者がよく食べる。(効果:火傷[1]、発火、燃焼)


敵はトカゲが二種類だ。


鑑定

サラマンダモドキ(ランクD)

火傷を起こすトカゲ。幻想種の子孫と言われてるが、ただのトカゲの変異体。主食は火薬草。(スキル《火の牙》)


雷竜(らいりゅう)モドキ(ランクD)

麻痺を起こすトカゲ。幻想種の子孫と言われてるが、ただのトカゲの変異体。主食は麻痺草。(スキル《痺れ噛み》)


草をそれぞれ根っこごと何本か抜いて、アイテムボックスに仕舞う。依頼用もしっかり採っておく。

トカゲ?気配察知で寄って来たのをキックするだけで、簡単に倒せた。不意打ちが得意なんだろうね。


走って北の森に向かう。道中ゴブリンやサラマンダモドキの原種のビッグリザードが居るけど、突っ走ったら追いかけて来ても3秒後には振り切ってるから、北の森には10分で着いた。


-----------------------


北の森は木漏れ日がさし、森林浴したくなる森だった。


「あ、あった。けど、この色は混ざりそうだなあ」


両方とも赤くて、特にイライラし草は火薬草ソックリだった。

まぁ、選別と鑑定で簡単に分かるけどさ。


鑑定

ワンガラシ(ランクD)

ワングリア特産の調味料。ピリッとした辛味は食欲をそそる。食べたら周りが熱く感じる。(効果:猛暑[1]、食欲推進)


イライラし草(ランクD)

苦味が強い草。食べた者はブチ切れる味。食べると一時的にSTRが上がる。(効果:怒り[1]、STR[微増])


なんか、イライラし草って名前とか、運営は語呂合わせとか好きなのかな?


モンスターは一種類だけだった。


鑑定

アングリーオーガ(ランクC)

イライラし草を食べたオーガ。怒りが収まらず、目に付く生き物全てに襲いかかる。STR上昇が掛かっているため、STRが高い。(状態異常:怒り[2]、STR上昇[小])


多分強いんだろうけど、頭と喉、胸を狙ったら、そこまで苦労せず倒せる。

解体したりして、アイテムボックスも結構埋まってる。

ストレージとかに物が埋まっていくのは少し嬉しいな。リュックも持ってきてるし、アイテムが持って帰れないなんて事は無い。


走って今度は北東のシヨキ鉱山に向かう。モンスターは(ry


あせりんごを探すのは少し手間取った。木が低くて、腰までしか無かったから気づきにくかった。


鑑定


あせりんご(ランクD)

甘い果物。状態異常さえ無ければもっと人気が出てたと噂されてる。木が低くて収穫しやすく、実が一年中生っている為、よく小動物が食べる。(効果:焦燥[1])


フラフラワー(ランクD)

食べられる花。食べると眩暈を起こす。色や濃さに個体差があり、観賞用として人気が高い。(効果:混乱[1]~[5])


フラフラワーの状態異常のレベルの高さは、一体誰が設定したんだろう?これ異常だよね?


結構なハイペースで採取していく。

ここにもモンスターはいるけど襲ってこないというべきか。

ここのモンスターはなんと言うか、色々とおかしかった。


鑑定


焦燥猪(ランクC)

何時も落ち着かずに走り続ける猪。甘い物を食べて走り続けるので、肉は旨みが詰まっている。あせりんごが好物。(状態異常:焦燥[2])


千鳥蜂(ちどりばち)(ランクD)

フラフラワーの蜜しか集めない蜂。千鳥足が由来。巣も蜂も大きい。(状態異常:混乱[2])


焦燥猪は走り回っているだけだし、千鳥蜂はフラフラしてるだけ。

挙げ句は千鳥蜂に焦燥猪がぶつかって相打ちになったりした。前見て走ろうよ。40匹もぶつかったら、いくら格上でも殺られるでしょ。


なんか気が抜けたけど、どうにかこの町の状態異常が起こる植物は、全部コンプリートした筈だ。

早速帰ろう。


-----------------------


「おじさん、持ってきたよ!」

「はぁ!?何でそんなに早いんだよ!?それぞれ30kmは離れてるはずだろ!」

「え?そんなに遠かったかなあ?」


AGLに全振りしただけはあったかな。

そんな風に考えてると、いきなり体の力が抜けた。


バタンッ!!


「お、おい、どうした!?」


いきなり倒れた僕に、おじさんが心配して話しかける。


「もしかしてモンスターにやられたのか!?傷が酷いのか!待ってろ、今ポーションを」

「違、う。大丈、夫だ、から」

「嘘つくな!こんなに弱ってるじゃないか!」


うう、本当に違うんです。恥ずかしいけど言うしかない。


「お」

「お?」


「お腹、すいた」ガクッ


空腹度、今日から実装だったっけ?

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