大尉
中々に久しぶりに投稿します。
よかったら見てってください。
「......起..ろ...ク..キ!」
ぼんやりと聞こえる...お腹がすいて起き上がれない。
「うぅ...」
「さっさと起きろ!このクソガキ!」
ゴッ!と鈍い音が鳴った。頭を何かで殴られたようだ。
「喜べ化物が、うちの隊長に感謝して食べるんだな」
と言われ、投げられたものは、半分のパンと、少量の水だった。
量が少ないので平らげるのは早かった。無いよりはまし、そう言い聞かせた。
乗り物の荷台には眠っているジェス、そしてリュート、荷台の警備をする兵士二人他の兵士は各持ち場に行ったり、休息をとっていたりする。
サラの姿が見えないことを心配したリュートは、恐る恐る警備している兵士に話しかけた。
「あ...あの...」
と声をかけると、勢いよく振り返り、腰の剣に手をかけ。
「誰が許可なしに喋っていいと言った!」とかなり警戒された様子で兵士が言った。
「い...いや、あの...サラ...竜人族の女の子が見当たらないので無事かどうか聞こうと...」
「貴様がそれを知ってどうする!くだらないことを喋ってみろ、今度は殺すぞ!」
本気の目だった。兵士も恐れているのだ。
「す、すみません...」
ジェスは未だに寝ている、髪の毛が乱れている、リュートが起こされたようにジェスも頭を殴られたのだろう。
しばらく経ち、長身で丸いサングラスをかけた男が近ずいてきた。
「こいつらが男の竜人族か...フム、女の方とは違うようだな...」
女の方...その言葉にリュートが反応し、男のズボンを掴んだ。
「サラはどこに!」
ゴッ!という音とともにリュートは吹き飛んだ。
男はズボンをさっと手で払い。
「汚い手でこの私に触れないで貰えるか少年よ...」
男はサッとズボンを布で払い、その布を近くの兵士に渡し
「だ、大丈夫ですか?大尉...」
そう声をかけられた男は
「ふむ、今すぐにでもシャワーを浴びて着替えたいとこだが、遠征の為やむなしか」
「いや、そういう事ではなく...この化け物に触られて何とも無いかという意味なのですが...」
「なるほど、そういう事なら問題なかろう、ロイが言っていたがこの少年は竜人族ではなく人間だそうだ」
周りにいた兵士達は少し驚き
「フエルタ少尉が言うならそうか...」
「確証はあるのか...」
など不安な声や少し落ち着いた者もいた。
パン!という音がザワついていた周りに響いた。
丸いサングラスの男が両手を叩き
「皆持ち場に戻れ、あと数分で休憩は終わり王都に戻るぞ」
男の言葉と同時に兵士達の顔つきが変わった。
男は兵士から厚い信頼を受けているようだ。
リュートは荷台に戻されその数分後また乗り物は動き出した。
読んでくれた皆様ありがとうございます。
次の投稿はいつかは分かりませんが投稿はするつもりです。