情報ゲット!?
腰痛つらい
気づくと見知らぬ場所に立っていた
・・・いや見知らぬ場所ではない、これは
祖父の葬式だ
一面モノクロテレビのように色あせてはいるものの間違いようがなかった。
泣く母と姉、従兄弟そしてその中心にいたのが祖父の死体だった。
かすかに声が聞こえた
母たちの声ではない・・・この声は・・・俺の声だ・・・
すると景色が水に絵の具を溶かすように消え去った。
代わりに現れたのは子供だった。
一歩踏み出す
声が大きくなった
もう一歩踏み出す声が大きくなった
もう一歩踏み出す
声がよく聞こえた
も「怖い怖いこ」う一歩「わい怖い」踏み出す「怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖いワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコ」
そこで夢は途切れた
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目を開いたらドラゴンのものと思わしき人もがこちらを覗きこんでいた。
思わず出そうになる悲鳴がきしむあばらの痛みによって止められる。
おちつけ・・落ち着け俺!!もしかすると生き延びられるかもしれないんだ・・・へまはしないように・・・。
『目が覚めたか・・・・』
そういいつつドラゴンは少し後退した、それによってここが洞窟いやかなり大きいから祠的なものかと推測ができ・・・
しゃ・・しゃべったあぁぁぁっぁぁぁぁぁぁっぁぁぁぁぁ!!??
どうなってんだ!?どう考えてもあの口の形状ではしゃべれねぇぞ!!?
そんなこちらの疑問をよそに話し始める
『まずは非礼をわびよう。申し訳なかった。』
『最近人族の出入りが激しくなるとともに3人の妖精王様が見られなくなったのでな、警戒していたのだが・・・その神と目から察するにおぬしは勇者なのだろう?』
なにこのドラゴン・・・すごく・・・礼儀正しいです・・・
初めての対話がドラゴンということに感動しながらも頷くことで答えを返す。
・・・ん?妖精と会話しただろって?あれを会話と呼べるならボッチなんかこの世にいないね。
『召還されたときにどんな妖精王に会った?』
「ウザイやつです」
コンマ1秒あけることなく答える。
その答えに対しドラゴンは今まで見せなかったほど狼狽した様子を見せた。
え?なに?地雷踏んだ?
あながち間違ってはいないのを知ったのはこの数秒後にドラゴンがもらした
『あの引きこもりのリリィが呼んだ勇者か・・・』
ちょっとその不憫な人を見る目やめてくれませんかね。
つかあの妖精の名前はリリィって言うのか。
『と・・・とりあえず説明はいるか?』
「もちろん」
やばいこのドラゴンすげぇ紳士的だ。
つかリリィのやつ説明してないことが察してもらえるほど信用がないのかよ・・・
『とりあえず最初から話すか・・・この世界はおぬしの生きていた世界とは違う。
それは分かっていると思うが勇者とは文字どうり召喚されたもののことを言う。
召喚は3人の妖精王にのみでき、王たちが必要に感じられたときに召喚される。
ちなみに貴様は我の知る限り33人目だ。』
召喚しすぎじゃないか?
仮面ライダーでもそんなに代替わりしてねぇぞ。
『ちなみおぬしの使命なのだが・・・・』
いやな予感がする・・・というよりドラゴンの哀れむ目がすべてを物語ってる。
『おそらく魔王討伐だろうが・・・今は魔王が複数いて魔王同士で争って折るから人間たちにもたいした被害も出てないしの。
まぁ、つまりはリリィにしか分からない。』
その瞬間あたまがさえていくのが感じられた。
唯一つ・・・考えているのはただ一つのことである。
「妖精ぶっ飛ばしてくる」
『ま・・・まぁ待て。貴様は能力は確認したのか?』
「ん?」
ドラゴンの過去の勇者たちとの会話などから考えられたそのセリフはツバサの足を止めるのに十分だった。
『頭を空にして自身に目を向けてみろ。』
「わかった。」
目をつぶるとともにドラゴンの安堵の息が聞こえたのは気のせいだろう。
集中する、自身の頭を空にして自身を第三者から見るようなイメージをすると頭の中に情報が流れ込んでくる。
千田 ツバサ
種族 人間
称号 歪んだ勇者(チキン野郎)
固有領域 恐怖
おぉこれが俺の情報か!!
しかしこの恐怖ってのは何だ・・・
称号に関しては突っ込まないぞ俺はっ!!
『確認したのなら我がおぬしを城まで送ろう、後の話はその間でよいか?』
「おぉ、サンキュー・・・ドラゴン?」
『ウーだ』
「おぉ、ありがとうウー。」
実際は本当にリリィを殴りに行かれるのは困るからさっさとこの場を離れようとしているドラゴンの思惑に気づくことなくツバサはドラゴンの背に乗り空の旅へと赴いたのであった。
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王都____
「さぁ、速く勇者を・・・醜い亜人を駆逐するための勇者を召喚するのだ・・・」
そういいながら顔を醜く歪ませる男の前には磔になった妖精王が2人いた・・・
遅れてすいませんでした。
次から本編です