いつの間にかにどこかへ。
初投稿になります。
ノロノロ投稿ですが暇ならばみてください。
ちなみに序章はあらすじに近いものですので詳しく書くことはしませんが本編からは掘り下げて書くようにしますので序章は流し読みしてください。
何でこうなった。
ただ落ちながら俺は思っていた。
中の中といった高校に通っていて
修学旅行に来ていた
ただそれだけだったはずなのに。
どうしてこんなときに限って不良に絡まれている子を助けようなどというくだらない正義感をふるってしまったのだろうか。
異常なまでに延ばされた体感時間の最後に視界に映ったのは慌ててこちらを覗き込む不良3人と、神を長く垂らしている悲しむような、慈しむような、愉快そうなそんな矛盾した表情を貼り付けた女の子の姿だt------
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千田 翼には漫画やゲームの主人公ではない。
それは自身が最も理解していた。
主人公と呼ぶには足りない正義心を持ち、顔付きも並がいいところで目つきだけは鋭かった。
そして誰よりも臆病だった。
だからこそかもしれなかった。
こんな非日常を望んでしまったのは。
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目を覚ますと知らない天井・・・・・ではなく光りを屈折させている水面があるだけだった。
ゴプププ
口から空気を出しながらも決してあがろうとはしなかった。
それはどう考えても俺が落ちたところには水などなかったはずだからである。
多少の苦しさを覚えつつリアルな夢を楽しむ。
あぁ・・・だんだん意識が・・・・
いやこれ夢じゃねぇ!?
水を吸った服のせいか溺れるようにして水面へと上がっていく。
あと少し・・あと少し
そんな風に自身に言い聞かせながら足を手をばたつかせる。
そして遂に水中から脱出・・・下と思った瞬間頭に衝撃が走る。
ゴバァ!!?
間抜けな音とともに先ほど吸った空気が口と鼻から容赦なくもれる。
混乱しながらもまた急いで顔を水面から出す。
「ケラケラケラケラ!!」
きれいな声とのギャップの激しいゲスイという表現がふさわしい笑い声が水の詰まった耳に届く。
「いやぁ、愉快愉快。これはあたりを引いたかなぁ?」
文句を投げかけようとしたが声の主を見て言葉を失った・・・・ついでに言うと足が止まったせいでまた水を大量に飲んだ。
目の前にいたのは黒みがかった銀髪を垂らしたうさんくさい笑みをした丁度俺の両手に納まるサイズの美少女だった。
そこで始めて俺は理解した
ここは俺の知らないどこかであると。
なるほど・・・・てなるかぁぁぁぁぁぁぁ!!!??
いやなに!?俺なんか悪いことした!!!???
不良から女の子を守る→落とされる→異世界へ
ありえるかぁぁぁぁぁぁぁ!!
水に使っているのを忘れ頭を抱えながら激しく動く。
見る人からすれば捕まった魚みたいに見えるであろう動きをしながらも疲れてので岸に上がる。
こんな時でも冷静な俺流石だな。
などという自虐を頭に浮かべながらまたもや頭を抱えて体をくねらす。
「うわぁ・・・・きもい・・・・」
推定妖精からの一言で冷静になった。
「きききキモクナイシ・・・」
平常心を保とうとしながら声を出したものの声は思うように出ずに完全にテンパッテいる人みたいになった。
「まぁいいけど・・・プクススス、あなたは勇者プッ、に選ばれましたハハハ!!あー愉快愉快。それじゃぁそこの鎧とか持って王様のところに行きなさいね。」
そういって指差した先にあるのは虹のような輝きを放つ剣と鎧の一式だった。
すると呟きが聞こえた
「まぁたどり着けたらだけどね。ケラケラ。」
「は?」
そうして視線をもどすとそこには何もいなかった。
「えっ?」
こうして舞台の幕は上がった。
序章としてなのであまり変化もなく、短いとは思いますが次からはもっと話が動き始めるので期待(されると作者は重圧を感じますが)してください。