婚約の儀式!?
ルルぺが授業を終え、家に帰ると、例の牛車が停まっていた。
(やっぱりな・・・)
と思いながら家の中に入ると、案の定中にジャゾンがいた。
ジャゾンは確かに黒髪ロングでスタイルはよく、とんでもない巨乳の持ち主であり、美少女の条件は満たしていたが、目つきの鋭さやツンとした表情は、昨日の肖像画とは似ても似つかぬものであった。さらには、自分の出自を鼻にかけて話し出す嫌な癖があった。
「ではこれより、ルルぺとジャゾンの婚約の儀式を始める」
父親の声でその儀式が始まった。
「新郎ルルぺよ、新婦ジャゾン、いや、これからはヤツォンの指に黄金の指輪を」
納得はできなかったが、言われたとおりにルルぺは指輪をヤツォンの指にはめた。
「おぉ、なんと目出度い」
カシュヌルとヤシェジタ王ゼゼジタンがほぼ同時に言った。まだルルぺはことが飲み込めていなかったが、ヤツォンは既に飲み込めている感じだった。
順調に儀式が進んで行き、最後の新郎新婦の言葉となった。新郎のルルぺは相手のご機嫌が取れるように、不束者ですが、この者を守っていけるよう頑張りますと言った。
一方、新婦のヤツォンはかなり本気のようで、何があっても離れることがないように頑張りますと言った。最後に、カシュヌルがこのことは絶対に他言しないようにと言った。
こうして、婚約の儀式が終わったが、ルルぺの心の中には、ひとつ心残りがあった。それは、中学時代から想いを寄せている女の子、テスカのことである。いくらヤツォンが美少女でも、テスカには勝てないと彼は確信している。
ゼゼジタンらを見送ったあと、少し精神的に疲れたルルぺは、気晴らしのためにランニングに行った。




