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夏生詩集

近未来亡命

作者: 夏生

知らず知らずに首輪を

つけられて

塞がれた言葉

塞がれた心 


ふるいにかけられ

落とされていった


自由などはじめからなかったのだ

紙一枚の気まぐれな言葉だったのだ


金と力のある者は

さっさと荷物をまとめ

パスポート片手に逃げて行く

腐ったらどうしようもない

捨てるしかない

と言って


金と力のない者は

一度は拳をあげたが

抵抗するには老いすぎた


数少ない若者たちは

明日生きるのもままならず

刹那的な快楽を追い求めて

さ迷う


どこに利点があるのか

どこに光はあるのか


嘆きの声がこだまする


新たに生まれた生命

生命を育もうとする心よ

人が人として生きることが

できる世の中を望む心よ

それでもつましく

生き抜こうとする人たちよ

その存在をもっと見せて欲しい


光を求める声がこだまする


歪んでもとの形が

わからなくなった国に

もはや差し伸べる手はなく


いかだの群れが大海原に広がるばかり






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