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なゆ

作者:ponzi
元哲学者のポンジは39歳から45歳まで過ごした群馬県の精神病院を退院して、生まれ故郷の千葉県松戸市のグループホームに入居し、A型障害者就労で食品工場で1年3ヶ月勤め、行政からの障害者区分変更の指示をきっかけに、より軽度な障害者たちが集まって暮らす東京都江戸川区のグループホームに47歳で引っ越してきた。
江戸川区では失業保険を受給しながらしばらくB型障害者就労に勤め、同時に相談員さんや訪問看護師さんの勧めで、福祉の手厚い江戸川区の地域活動センター、通称「地活」で友達づくりを始めた。カズさん、トミーさん、川口さんなど友達はすぐにたくさんできた。その中に、なゆちゃんもいた。
はじめは親子ほどもトシの離れた気難しそうに見える元哲学者のポンジに警戒していたなゆちゃんだが、次第に打ち解け始める。
なゆちゃんは25歳で統合失調症をわずらい生活保護を受給しながら細々と生計を立てていた。病弱で障害者就労も満足に通えないなゆちゃん。しかし、なゆちゃんは持ち前の人見知りしない明るさで地活のみんなを魅了していた。また、ある日、38歳のイケメン薬学部大学生のヒデキとも地活で知り合いポンジも混じえて仲良しグループができた。
一方でなゆにはみんなに隠してる秘密があった。19歳で岡山から単身上京し、生きるために仕方なく付き合った27歳元カレのカイト。いいときもあったが度重なるDV。しまいにはポンジさんから岡山のおじいちゃんに会いに行くためと必死で融通してもらった20万円もカイトに盗まれてしまったのであった。
なゆはカイトとの別れを決心し、薬学部6年生で、比較的年齢も近く親近感のあったヒデキに相談する。しかし、ヒデキにはすでに交際相手がいた。「なゆちゃんの力にはなれない」と言われてしまったのだ。
仕方なく地活で知り合った62歳のケンさんにお金を頼るようになり、ご飯などをご馳走してもらえるのはありがたかったが、そのうちケンはなゆの家までたびたび押しかけてくるようになった。酒に酔って深夜に訪ねてきたり電話で暴言を吐かれたり。失意のうちになゆの病状は悪化していく。
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