第6話
「お、”わたしたち”来てんじゃん」
「あーそこにバイトのもあるから、読むだろうな〜って思って取っておいたの」
「さすママ」
「何時までもそこにあったら邪魔だから読み終わったら捨てておいて」
「り」
何か良いのあるかな〜
うーん相変わらず文字小さくて読みにくい
こんなのが生活情報紙で本当に老人共は読めんのかな
……老眼鏡あるわな忘れてたわ
「お!!」
「なに」
「市で開催してる自衛隊員と出会える合コンだって」
「ふーん、でも20歳からでしょ?」
「いや珍しく19歳から」
「お酒飲むんでしょ?大丈夫なの?」
「未成年は何かリングみたいなのが配られるらしいよ」
「ふーん、集めた税金でそんなのやるんだね〜」
「ね〜、未だにあそこの道ガタガタなのにそこは改修しないでね〜」
「で、行くの?」
「勿論!!」
「自衛隊員だよ?」
「モーマンタイ!イケメンいるかなぁ………」
「………この子はどうしてこんな風に育ったんだか……私はもう少し誠実に育てたつもりなんだけど……はぁ……」
「至って誠実じゃん!!」
「もう少し頭良くなって欲しかった」
「そらパパとママから産まれたらこうもなりますわ」
「でも花音は頭良いよ?」
「あの子はちゃんと努力してるもん、ちゃらんぽらんな高校生活を送ってた私と違うに決まってんじゃん」
「まぁね」
「まぁ取り敢えずおかえり、天音」