2話
だぁぁ………はぁぁ……ぜぇぇ……
……いや最後のぜぇぇは要らないか
まぁそんな事は大変どうでも良くてね?
「あっもしもしー☆マミー聞いて聞いて!」
「はいなんでしょう、今晩御飯作ってる最中なんだけど」
「会社倒産するって☆」
「………」
「あれ?電波悪い?1度切るか?」
「聞こえてる聞こえてる」
「あぁ何だびっくりした」
「聞こえてはいるんだけどね?…えぇっと……今の会社に入社したのは今年で何年目?」
「もうヤダなぁ!今年の3月に高校卒業して今の会社に入って3ヶ月目ですわよ」
「3ヶ月で?あんだけ意気込んで?倒産?」
「いえす!」
「あんたほんと運ないよね〜」
「ん?マミー、そこは娘の為にちょっとは憤慨したり悲しんだりしても良くない?」
「だってそれで倒産免れるの?」
「いやまぁしませんけど」
「でしょ?まぁ取り敢えず退職するのは何時?」
「来月末…」
「じゃあそれまでに引越し業者申し込んで、ガスや水道業者に電話しておきなさい」
「……うっす」
「お金は?」
「引越し費用がバカ高くなければ一応…」
「まぁ足りない分があれば貸してはあげるから」
「了解……」
「取り敢えず我が家に帰ってきていいから、ね?」
「家事頑張ります」
「はいお願いします」
「ついでに晩御飯何作ってるの?」
「サバの味噌煮とほうれん草とアスパラの炒めたやつ」
「うわ美味しそ」
「どうせ天音の事だから魚食べてないでしょ」
「……ソンナコトナイヨ」
「じゃあ何食べたの」
「鮭のほぐし身を使って素麺を…」
「まぁなら良し」
「さて、ママそろそろ風呂入りたいから切るよ?」
「はーい、おやすみなさい」
「はいおやすみ」
………何食べよマジで