ためらう敵
アスカ「来い!」
アスカがそう叫ぶと同時にブルーバードはビーム砲を数発連射したが、攻撃はどれも空振りで白狼丸には全く当たらなかった。
ダンゴーム「何やってんのよ、ドク!全く当たってないじゃない!」
その光景をダンゴームが物影で観戦していた。今度はブルーバードが飛び上がると強烈なタックルを白狼丸に食らわせた。
アスカ「ウワーーーーーッ!!!」
白狼丸は吹っ飛ばされてしまい、チャンスと見るや再度ビーム砲で止めを刺そうとするが、
(これで俺の望みは叶うんだ)
ドクは自身にそう言い聞かせたが、ビーム砲を発射させることが出来ずにいた。その隙を見逃さなかったアスカはブルーバードに白弾拳を食らわせた。ブルーバードは済んでのところで踏ん張り、白狼丸にパンチをお見舞いした。しかし、白狼丸は片手でパンチを受け止めた。
(変だな。白弾拳ほどではないにしてもこのパンチはまるで勢いがない。さっきの攻撃も…)
アスカ「アンタ、もしかして僕と戦り合う気はないんじゃない?」
ドク「………!?」
ドクは何かを言おうとしたが、そこへ新たな敵の魔神が白狼丸の元に迫ってきた。
ダンゴーム「退がって!!アンタじゃラチが明かないわ!!」
(くそッ!!何やってんだ、俺は…!)
ブルーバードはその場を去っていった。
ダンゴーム「アスカ!今度はアタシが相手よ!秘技!!手裏剣砲!!」
ビーナス・スターは自身が所持していた砲台を構え、そこから巨大な手裏剣を放ってきた。
アスカ「剣で防いで!!白狼丸!!」
ビーナス・スターは手裏剣を3発放ってきたが、白狼丸は剣で手裏剣を弾き返した。すると、今度は手裏剣を2発同時に射ってきた。白狼丸は2発の手裏剣を剣で防ごうとしたが、剣が手裏剣で弾かれてしまった。
白狼丸「敵の魔神もパワーアップしているようだ!」
ダンゴーム「ハハハ!手裏剣で止めを刺してやる!」
ビーナス・スターはもう一発 手裏剣を放とうとしたが、
<シーーーーーン
アスカ「どうなってんだ?」
ダンゴーム「しまった!!手裏剣は5発までしか装填できなかったわ!!」
アスカ「今だ、白狼丸!剣を拾うんだ!」
白狼丸は剣を拾った後、白狼剣でビーナス・スターを一刀両断した。そして、ビーナス・スターは爆散した。
ダンゴーム「やられちゃったよ!!パパァー!!!」
ダンゴームは夜の空にふっ飛んでいった。
白狼丸は鉄塔に近づき、剣で鉄塔をぶった切った。すると、鉄塔から発せられる特殊な電波が消えた。
子供「歩ける!普通に歩けるよ!」
村人達は普通に歩けたり走れたりできることに歓喜した。
一方、その光景を昆虫一族の息子達が物影から見ていた。
ゴッキー「ダンゴーム、やられちゃったな」
バッタ・バッター「こりゃ、妹の仇討ちもしないとな…」