ブロックだらけの街
前回、アスカとの戦いに敗れたパックン・マックン、ロック・クロックがブロックンのところに呼び出されていた。
ブロックン「アスカなんぞに敗れおって…」
ロック「申しわけありません!!ブロックン様!!」
ブロックン「テメェら2人共クビだ!!」
ブロックンは2人を宙高く蹴り上げた。
パックン、ロック「そんなぁーーーーー!!」
2人共、どこか遠くへと飛ばされていった。
ドク「そうカリカリしなさんな」
ブロックン「ドクか…。お前も一緒に来てもらうぞ!」
ドク「お安いご用で…」
アスカ達はマハルシティへとたどり着いたが、どの建物もブロックに変えられていた。
アスカ「ドクの言ってた通りだ」
アスカは落胆したような声を出していたが、
ミコト「わーい!ブロック!ブロック!」
アスカ「はしゃぐな!!ミコト!!」
アスカ達が街をしばらく歩いていると、
??「その杖をおとなしく渡しやがれ!」
アスカ「誰だ!?お前は…!」
??「ワシこそがワルサー様の幹部、“ブロックン”だ!」
アスカ「どうして建物を全部 ブロックに変えた!?」
ブロックン「ワシは幼い頃から“ブロック造り”にハマっててな。大人になってもその考えは変わらないのさ」
アスカ「それだけの理由で街を…」
ブロックン「さぁ、魔法の杖をこっちに渡せ!嫌ならお前らもブロックに変えるぞ!」
アスカ「やれるもんならやってみろ!」
ブロックン「生意気なガキめ!!出でよ、ゴーレムン!!」
ブロックンはゴーレムンを呼び出した後、その魔神に乗り込んだ。一方、アスカは魔法瓶を空にかざし、白狼丸の名を叫んだ。その後、アスカは白狼丸に乗り込んだ。
アスカ「白弾拳!!」
白狼丸はゴーレムンにパンチを喰らわせたがゴーレムンには効かなかった。
ブロックン「“パンチ“ってのはこうやるんだよ!!」
ゴーレムンは「お返し」と言わんばかりに強烈なパンチを白狼丸にお見舞いした。白狼丸は勢いよく吹っ飛ばされてしまい、アスカ自身も気を失った。
気を失ってるアスカに誰かが呼びかける。
(アスカ!私の声が聞こえるか?)
アスカ「その声は…。白狼丸」
白狼丸「もう一度立って敵と戦うんだ!」
アスカ「無理だよ!!必殺技が効かなかったんだよ!!僕に『救世主』なんて無理だったんだ!!」
白狼丸「情けないぞ!!アスカ!!」
アスカ「………!!」
白狼丸「アスカよ。ランド国の平和を取り戻せるのはお前だけなんだ!ここでお前が挫ければ人々はずっとワルサーに苦しめられるのだぞ!」
アスカ「でも、どうすればいいのか……」
白狼丸「アスカ、“勇気”を持つのだ。どんな時でも挫けぬ心を持て!」
アスカは目を覚ました後、
アスカ「もう一度 白弾拳を喰らわせてやる!」
ブロックン「無駄な事を…」
アスカ「挫けるもんか!!」
白狼丸はもう一度ゴーレムンにパンチを喰らわせた。今度はさっきよりも強いパンチだ。この時、ブロックンは余裕の表情を浮かべていたが、ゴーレムンにヒビが入った。
アスカ「ヤッタぞ!!」
ブロックン「貴様ァーーー!!」
白狼丸が一歩踏み込んだ時、空から別の魔神が白狼丸の方に飛んできて“ビーム砲”を喰らわせた。
アスカ「うわーーーーーーッ!!!」
ビーム砲が白狼丸に当たって爆発を起こし、白狼丸は吹っ飛ばされた。
ブロックン「やっと来たか!ブルーバードよ!」
アスカ「何だ、アレは!?」
白狼丸「どうやら敵の魔神のようだ」
ブロックン「こっちは魔神2体だ。勝ち目はないぞ。アスカ」
アスカ「そんなのやってみないと分からないだろ!」
ブロックン「どこまでも生意気な!行くぞ!ブルーバード!」
敵は2体がかり白狼丸に突っ込んできた。
??「チョット待った!!お前らにアスカは殺らせんぞ!!」
またしても新たな魔神の登場だ。
アスカ「アンタは一体…」
??「説明は後だ!まずは2体の魔神を片づけるぞ」
ブロックン「ええい!ブルーバード!お前はあの魔神を何とかしろ!!」
ドクは言われるがままに新たな魔神と戦うことにした。
??「アスカよ!鳥型の魔神は俺が引き受ける。後は自分で何とかしな!」
アスカは白狼丸の標的をゴーレムンに定めた。
アスカ「観念しろ!!ブロックン!!」
ブロックン「くーーーッ!!こうなったら我が魔神の“必殺技”で始末してやる!必殺!!ブロック落とし!!」
空から巨大なブロックが複数 地面に向かって落ちてきた。
<ドスーン!!!
「んぎゃーーーーッ!!!」
しかし、ブロックはゴーレムンに全て落ちてしまい、ゴーレムンはブロックの下敷きになってしまった。
アスカ「マヌケだな…」
下敷きになったゴーレムンから火花が走り、そして爆散した。
ブロックン「やられ方までロックそっくり!!」
ブロックンは空高く飛ばされた。
ドク「ブロックンがやられた以上、これ以上の戦いは無用だな」
新たな魔神と戦っていたブルーバードは戦いを止めてその場を去っていった。
アスカ「さっきは助かったよ。アンタ、名前は?」
??「俺の名は“黒金”。ちなみに、俺が乗っている魔神名は“黒星丸”だ」
アスカ「それと、僕はもう弱音を吐かない。“『勇気』があれば必ず出来る”って事を白狼丸が教えてくれたんだ」
黒金「勇気ねえ……」
黒金は少し含み笑いをした。
アスカ「何かおかしな事を言ったか!?」
黒金「別に…。それと俺はもう行くよ」
ミコト「一緒に居てくれないの?」
ミコトは残念そうな顔をした。
黒金「俺は“ある人”の命によりワルサーを倒しに行くだけ。お前達を助けたのとは違う」
アスカ「何だかなぁ…」
黒金はその場を去ろうとしたが、数歩歩いた後立ち止まり、アスカの方に視線を向けた。
黒金「アスカ。お前さんは今後も“勇気”とやらで困難を乗り越えてくつもりのようだな。だが、これだけは言っておく。世の中には“勇気“だけでは解決できないこともあるぞ」
アスカ「それはどういう事だ!?」
黒金「今のお前には説明しても分からないから教えない。だが、今後ワルサーの奴らと戦っていけば自然と分かるかもよ」
アスカは黒金の言ったことが頭に引っかかりつつも、街の広場で魔法の杖を掲げた。すると、ブロックに変えられた建物は元に戻ったばかりではなく、ワルサーの部下達も本来の人物に戻っていった。ちなみに、本来の姿は、
パックン・マックン:料理人 ロック・クロック:指揮者 ブロックン:大工