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エッセイ

妻に先立たれた金髪碧眼外国人外科医からSNSにメッセージが来た話

 もう3年くらい前だっただろうか。

 FマークのSNSアカウントにフォロー申請が来た。それもアメリカの方だ。名前が英語表記。

 この人を仮にマイケルとしておこう。私のアカウント名はA子としておこう。


 ツイッターだと無言フォローって当たり前だから普通に承認を押した。


 すると何分と置かず、マイケルからメッセージが届く。


 マイケル「こんにちはA子。私はマイケル。アメリカで外科医をしている。友達になってくれてありがとう」

 マイケル「私は2年前妻と死別した。悲しい。日本が好きだから話し相手になってほしい」


 唐突な自分史語りである。

 アメリカ人なのに日本語でメッセージうつの早くない?

 下手くそなグーグル翻訳みたいな語り口だし。


 私としては別に他人の職業なんてどうでもいいが、語りたいならしかたない。

 奥様が亡くなったらしいから当たり障りないように、


「マイケルさん、フォローありがとうございます。それはお辛かったでしょう」


 と返信した。

 数分と置かずマイケルから次なるメッセージが来る。

 平日の日中なのに暇なのか外科医マイケル。時差があるにしても。


 マイケル「A子は結婚してますか」

 マイケル「私には子どもはいない」



 初対面で聞くことじゃないし、聞いてもないことを語るマイケル。


「いきなり結婚してるか否か聞くのは、日本では失礼にあたります」


 と返信。マイケルはさらに続けて送ってくる。


 マイケル「なんで聞いちゃいけないですか。結婚してますか、恋人いますか」


 まだ聞いてくる。めんどくさくなったので


「未婚です」


 とだけ返信。


 マイケル「私もひとり。A子とは気が合いそうだ。もっと仲良くなりたい。A子、日本のどこに住んでる」


 私はマイケルと気が合わなそうだと思ったので


「お友達になれません、他を当たってください」


 とだけ返信してフォロー許可を解除、メッセージ受信拒否にした。

 初対面の女性にいきなり結婚してるかどうか聞くのって、アメリカでもアウトだと思うぜマイケル。

 マイケルはマイケルで、私が塩対応過ぎて引いてるかもしれない。



 しばらく経ってネットニュースに、『国際ロマンス詐欺被害広がる』という記事が載っているのをたまたま目にした。


 20代後半から40代くらいの未婚女性をターゲットにして横行する詐欺。


 相手は主に、帰国子女や外国人の高給取りを名乗る。

 SNSやマッチングアプリでフォローしてきて、ある程度親密になると結婚を匂わせはじめる。

「私の国に君と住むための家を買うからお金を貸してほしい」だとか「母が難病で倒れて治療費がウン百万円必要なんだ」とか言い出すらしい。


 騙された女性はその人を恋人だと思ってるし、いつか結婚して家族になるんだからこれくらいのお金出すわ! とお金を払う。


 払ったが最後相手は忽然とSNSから消える。



 あー、もしかして。

 マイケルは私をカモにしようとしてる詐欺師でしたか。


 マイケルのアイコンってよく見るとフリー写真素材サイトに落ちてるような、ありふれた外国人写真だったな。


 なんていうか、マイケルはカモにする相手を間違えたよね。


 金髪碧眼外国人男子・外科医っていきなり自己紹介されても、スペックにときめくタイプの人間じゃないのでゴメンナサイ。



 まぁ、一言だけ言えるとしたら

 知らない人(とくにハイスペ外国人)からのメッセージは信用しちゃダメだぞ☆ 

面白い、ためになる、と思ったら、下にある☆☆☆☆☆を★★★★★にして応援してください!


感想、レビューもお待ちしてます!

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