page.143 大日本帝国冒険者頂点決闘祭 予選終了
例によって方陣を組んで突入した体育館の中で我々が見た物は。
かつて生活があったてあろう痕跡の残骸と、生物の残飯が隅の一箇所に適当にゴミ山の様に纏められた痕跡と、
壇上で胡坐を組んで此方を睨む山羊頭のモンスターだった。
「キサマラ」パン「グヘッ」
何か言い出す所だったが、取り敢えずコルトパイソン365マグナムを抜き打ちヘッショで黙らせる。
「き、貴様―――――」ガシャッ、タタタタ タタタタタッ
背中の羽を広げて飛び出し始めた所をM16の1マガジンフルバで撃ち込んで叩き落とす。
ガシャッ カチッ ガシャッ、タタタタ タタタタタッ
落ちた仮称:バフォメットが態勢を立て直せない様にマガジン交換・牽制妨害射撃を続けつつ、ハンドサインで全員に包囲の指示を出す。
包囲完成を見計らって射撃中止。
「わ、私を誰だと――」「死にさらせ」
俺の一言を合図に総攻撃開始。
ガッシ!ボカッ! アイツは死んだ。スイーツ。
死体が消えて、後には紙束が落ちていたので、拾ってパラパラ数ページ確認したが。
「キモッ。山田君、コレゴミ箱捨てといて」
そう言って近くにいた人にポイした。
「何スカ、コレ?」
「あー、中は見ない方が良いよ。生半可な怪文書ってレベルじゃ済まないから」
「ウゲー、そんなバッチィモン寄こさんでくださいよー」
【INFO:鍵付きの日記帳が更新されました】
「よーし、それじゃ閉ざされてた校門も開くだろうし、てっしゅー!」
しようとした、正にその時。
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……
何?地震? いや、何か巨大な重量物が動くような……
「おい!皆校門に走れ!振り返るな!急げ!」
逃がさん……
誰一人として……
お前達は我が妻の為の供物になるのだ……「行け!魔猪くん!MP無制限供給!フルパワーだ!!!」
ズドオオオオオオオン!!!!!
ゴゴゴゴゴゴゴゴ……
轟音に思わず振り返った何人かが目にしたのは。
何本もデカイ角やら牙やら生やした6本脚の獣が、無数の腕やら触手を生やした校舎を真正面からブチ砕き、
某O氏が中に居たらしき、
諸悪の根源の”諸悪の根元”をライダーキックで蹴り潰し(グシャ!)、
そのまま踏み躙り(グチャグチャ!)、
手で掴んで握り潰し(グチャ!!)、
引き千切る(ブチブチブチィ!!!)という、
その光景を見た男性諸氏が思わずマイサンへの防御姿勢を取る事を余儀無くされる地獄めいた所業を為す光景であった……
その何者かの断末魔の悲鳴と共に、世界が光に包まれて。
冒険者達は全員、ダンジョンの入口だった場所に佇んでいた。




