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ある高校生冒険者のAdventurer's Report ━あるいは陰キャ型高校生が彼女を作りたかっただけの話━  作者: 適当男


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page.105 たのしいなつやすみ 8日目

「「「「「~~~~♪」」」」」


日差しの照り付ける夏の海岸の即席ステージに5人分の歌声が響き渡る。


ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオ、ハイッ、ハイッ、ハイハイハイ!!!!!!!!!!


序に暑苦しい声援と合いの手の掛け声も。

……何で5人分かって?地元の召喚モンスターアイドルとご当地アイドルが急遽乗り込んできたからだよ!!!


好き勝手やってるのはコチラだし、エインセルはエインセルで、


「つまり、ユニットメンバー希望ってことね!!」


と好意的な解釈の元、前向きに受け入れて。

全員歌える曲を確認・調整するマネージャー・召喚者の決死の調整の結果、何かあったら○ラックと契約済みの小野麗尾興業ウチが代表と言う事で矢面に立ち、『夏祭り』を始め、幾つかのJ-POPで行こうという事に決まった。

代わりに今回の動画の権利とグッズ・飲食販売の優先権は抑えたからまぁ損にはならないだろう。

母さんがウチのキャンピングカーにえらく本格的な調理設備を導入していたのは、「こんな事もあろうかと」的な考えだった様で、いつの間にか取得していた飲食物販売に必要な資格書類を展示し、キッチンカーに転用された我が家のキャンピングカーの石窯では現在焼き立てのピザを近くの海の家で仕入れた飲み物とセット販売すべくフル稼働中である。ビール?売るほどあったけど飲みつくされたよ!日本三大厄神ノンダクレドモにな!!!!!


義母上ははうえ~~~~ 追加の魚貝を持って来たんだが、ここに入れておけばいいのか!?」


「ええ、スサちゃん。そっちのお風呂場の中に入れて置いて頂戴。あとホタテがもう無くなりそうだから次は多めにお願いね」


義母上ははうえ呼びにも動じることなく須佐之男命スサノオを魚屋の如く使い倒す母さん。


夫を引き取りに来た櫛名田比売クシナダヒメ様の事もクシちゃん呼ばわりで何か仲良くなってたし。

須佐之男命スサノオが海の神と聞いて、


「あら~、そうなの。それじゃあ、ちょっとお魚頼めるかしら?」


「ええ、どうぞどうぞ。ほら、アンタ!ボサッとしてないで早く行く!」


雑に蹴りだされて海に向かって行く須佐之男命スサノオの背中に悲哀を感じないでもなかったが。

数十分後に、


「大漁じゃああああああああああああああああ!!!!!!!」


と叫びながら鯨を担いでせり上がってきた須佐之男命スサノオの頭目掛けて


「こんのおバカあああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!」


と叫んで岩を投げた櫛名田比売クシナダヒメ様の方に同情が移ったのは仕方がないだろう?


砂浜に鯨を打ち上げても仕方が無いので近くの漁港に運ばせたら、


「オンドリャ、何処コウのモンじゃ!ここは百一余ウチノ漁協組合(クミ)のシマじゃワレ!!!」


とスジの人バリの声掛けを受けたが、


「オウ、オマエラこそ人のシマで誰に断って漁業シノギをしているんだ?」


と、神義無き抗争が起きかけて。


「馬鹿者共が!何の騒ぎじゃ!?」


事務所らしき所から出てきた風格あるご老人が怒鳴りつけ、


「オ、組合長オヤジ!!!」


話を聞いた組合長オヤジ殿が腹を切る切らないの揉め事に発展し、

最終的に港のアガリからミカジメを小野麗尾興業ウチに納めると言う事に(何故か)なり、

鯨に関しては港の方で捌いてウチのキャンピングカーに運ぶ事で収まり、

最初に声を掛けてきた若い衆が運ばれてきた鯨を必死に切り分け始めた所で、


「いや~、最近の人の世ってイロイロ面倒が多いんだなぁ!?」



と呑気な事をほざいた須佐之男命スサノオをハッ倒したくなったが、これは俺が悪いんだろうか?


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