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ある高校生冒険者のAdventurer's Report ━あるいは陰キャ型高校生が彼女を作りたかっただけの話━  作者: 適当男


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page.100 たのしいなつやすみ 3日目

「さぁさぁ、グラスがまた空いていますよ、どうぞどうぞ!」


十文字君がそう言いながらワインの口をグラスに近づけると、


「おぅおぅ、これは気が利くのぅ。どれ、十文字と言ったか。もっと近こう寄れ」


と、自身の右の席をポンポンと叩きながら宣う酔っ払いイザナミサマ


「いえいえ、俺なんかが恐れ多い……」


明らかに及び腰な十文字君に、


「ハッハッハ!良い良い!折角の行楽じゃ!無礼講と言うのじゃろう?お主も飲むがいい!」


そう言って返杯とばかりに美少年のビンを押し付けようとする酔っ払いイザナミサマ


「ほら、イザナミ様もこう仰られているんですから十文字君も遠慮せずに……」


既に左側に確保された神橋君が道連れにしたさそうに、十文字君を見ている。

気のせいか背後霊的な何かが出てきて手招きをしているような気も……


(オカシイ。俺達は海水浴に誘われたはず……)


そう、1週間前に小野麗尾の奴に誘われて神橋と露理葉とアイツの家族と友人2名+αに神橋の所の子供達の大所帯で

百里ツクモイチアマルサト海岸に遊びに行く事になっていたはずだが。

前日になって【緊急事態の発生】と題打ったメールが送られてきて、

「人命が掛かったミッション」として、重要人物の接待が命じられたのだ。

命じた本人は猪車と共に納品されたらしき世紀末覇者か十字陵を建てようとする輩が座していそうな重圧感溢れる背もたれ付きの鞍に腰掛け、御者の真似事をしているが。


「畜生、アイツが農園のバイトの賃金値上げで時給2500円をOKした時点で疑うべきだった……!?」


「えっ!?今時給2500円って……!?」


と驚いた声で聞いてきたのは、今日急遽同行を知らされた〇×テレビのスタッフ……確か最近キャスターに復帰した中継なかつぎさんだったか。

何でテレビ局の人が付いて来るのか聞いた所、


「腕の良いカメラマン・写真家が必要だったから……」


との事。アイツの召喚モンスターの写真集や会社のPV作成の為とかで、取材・ドキュメンタリーの撮影を交換条件に紹介してもらったとか。


まぁ、それはともかく。

今はミッションの遂行の為に身を張らなければ。

イザナミ様を酔い潰す事がどう人の命に係わるのか。

神橋の奴も子供たちの為にもなるからと言いくるめられていたが、成功報酬も別途出るし、ホストの真似事でもしっかりやらなくちゃな!!

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