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038:Bランクなんてありえない!①(追放サイド)


 ~ トラン視点 ~





 ハイエア王国の中央にある『王都ティルル』。

 広いハイエア領の中でもっとも栄える巨大都市であり、冒険者ギルドの本部がある街。


 俺さまは『黄金の薔薇』(ゴールデンローズ)のリーダーとしてティルルの王城へと呼び出された。


 豪華絢爛な場内でもひときわ目立つ金色の刺繍がほどこされたレッドカーペット。

 その先でティルル王がふんぞり返る巨大な玉座を前に、俺はひざまずいて頭を垂れた。


 今日、本来ならばこの場で正式なSランクへの昇格を祝うありがたい言葉を受ける。


 そのハズなのに……


「お前たち『黄金の薔薇』をBランクパーティへの降格処分とする」


 降り注いだのは王からのあり得ない言葉。


「…………はぁ?」


 俺さまたちはSランクパーティだぞ!?

 それがAランクどころかBランク!?!?!?


 ありえない!!!!!


「そんな!? お、お待ちください!! なぜBランクに……」


「貴様ぁ!! ティルル王の前で頭が高いぞぉ!!」


「ぐえっ!?」


 抗議しようと顔を上げるだけで側近の騎士たちが押さえつけてくる。

 ひどすぎる扱いだ。


 俺さまはSランクパーティのリーダーだぞ!?

 腰巾着の騎士どもが雑に扱っていい存在じゃないだろうがっ!!


 力だけは無駄に強い!

 クソがっっ!!


「王からの大切な依頼をしくじる貴様らのような役立たずの面を見せるつもりか!!?? 不遜であろう!! 地に伏せよ!!」


「ぐぎゃあ!?」


 今度は髪を引っ張られ叩きつけられた。

 なんで俺様がこんな目に合うんだ!?


「勇者トラン……お前を『邪龍の呪穴』の攻略に指定したのは、お前の率いる『黄金の薔薇』が信用できるパーティだと判断したからだ。だから重要な依頼を託した」


 白いひげをモサモサさせながらティルル王は圧倒的に俺を見下していた。

 退屈そうに、もうこの場に興味を失ったみたいな目をしている。


「だがお前たちはその信頼を裏切った。これはその罰だ」


 何が罰だ?

 たったの1回ダンジョンをクリアできなかっただけで2ランク降格なんてありえないだろうが。


 俺さまたちがどれだけのダンジョンを攻略してきたと思っているんだ?


 その価値にも気づかないとは、調子にのった権力者め!!


「そもそも『邪龍の呪穴』は重要なダンジョンであったが、しょせんはAランク。それすらもクリアできぬ者たちにSランクパーティの称号は与えられん。Sランク超えは特別なのだ。お前たちのような者に泥を塗られては困るのだよ」


「それは……今回は調子が悪かっただけです!! 攻略の前日、何か毒を盛られたのです!! あの『ミンシュラ』とかいうクソレストラン!! おそらくは俺さまの名誉を嫉んだ愚か者の仕業……ですが万全なら必ずクリアできます!! 我々にもう1度ダンジョン攻略のチャンスを……!!」


「次のチャンスなどない!! だからこそ重要な依頼だったのだ。それくらいも理解していなかったのか? 何が勇者だ、呆れる……もう良い、下がれ」


 何を意味わからない事を言いやがる。


 もう傷は回復した。

 俺さまたちはいつでも攻略に再出発できるんだ。


 それくらいも見て分からんのか、このボンクラジジイが!!


 俺さまみたいに力を持つものが戦いモンスターどもを駆逐する。

 金しか持たねぇ腰抜け共はそれを褒め称えてれば良いんだよ。


 それが世界のためってもんだろうが。


「見ての通り傷は全て回復しています!! 仲間達もいつでも戦える!! 次こそは必ずクリアして見せます!! どうか我々にもう1度チャンスを!!」


 黙って俺にチャンスをあたえやがれ!!!!


「しつこいぞ貴様ぁ!!」


「ぐはぁっ!!?」


 騎士どもが群がってくる。

 容赦なく武器を振り回しやがって。


 剣があれば全員ぶっころしてるところだぞ!!


「やめろ! 離せ! 話はまだ終わってねぇ!!」


「もう終わりだ! 下がれと言われたのが聞こえんのか!」


「邪魔するんじゃねぇえええ!!」


「邪魔なのは貴様だ!! Sランクの恥さらしめが!!!!」


 騎士たちによって俺さまは玉座の間から無理やり連れだされた。


 クソ!!

 なんでこうなった!?


 俺さまはSランクパーティ……勇者だぞ!?


「くそおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」


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[一言] 答えは簡単Sクラス以上はルードだけだったと言う落ちで 実情は皆Bクラスだった要はルードと黄金のバラだっただけ 本当に半島と日本の関係だよな!日本と支那も同じだよ? それが判ったので狂的中華主…
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