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020:Aランクなんて……!?③(追放サイド)


「よし、そろそろ先へ進むぞ!! あんまりゆっくりしてる時間はないからな!!」


 結局、パーティを説得して撤退させることはできませんでした。


 リーダーのトランさんがグイグイと引っ張っていくのがこのパーティのスタイルなのでしょう。

 みなさんがその意見に反対する事はありません。


 私たちは中間地点でキャンプを張り、ひと眠りして疲れをとってからダンジョンの最下層を目指して進んでいきます。


 そして「とりあえずできるだけやってみて?」と地図を渡されルート選択、みなさんの荷物持ち、そして【照明魔術(ライト)】で視界の確保までお願いされてしまったのです。


 ルート選択と荷物持ちはともかく、これから補助魔術も使うのに【照明魔術】なんて使っていられません。

 しかも「とりあえず見える範囲は全部照らして」なんて無理難題が出来るわけありませんよ。


 というか光魔術の専門家である聖女にできないのに補助担当の私にできるわけがないでしょう!


 なので明かりは準備していたアイテム、松明(トーチ)で代用します。

 というか、普通はこっちを使います。


 これを火と光の複合魔術で強化し、明かりの範囲を広げるのが私にできる精一杯です。

 というか、これでも「できる」ほうなんですよ。私……。


 そもそもアイテムボックスの拡張だってなかなかできる人はいません。

 なのに「えっ……? パフの容量せますぎ……?」って、ハードル高すぎるんですよSランク!!


 1パーティの荷物が1つのカバンに全部入る方がおかしいですからねっ!!


「では持ちきれない荷物は【浮遊魔術(フロート)】で浮かせて持ち運べば良いのではないか?」


 あげくの果てにそんな事まで言い出すのだからもう泣きそうです。


 火、水、光の3属性が使える時点ですごい方なんですよ、私!

 メイさんもシーンさんも1つの属性しか使ってないじゃないですか!


 そこに風属性の【浮遊魔術】なんて平気で言わないでもらいたいものです……。


 なんとか泣くのを我慢した私を褒めてほしいくらいですよ。


 地図だって「【遠見】(スコープ)を使って出来るだけモンスターに出会わない安全なルート」を希望してくるのですから、あらゆる要求のレベルが高すぎます。


 そんなのルート調査に特化した専門家が必要なレベルですよ!!


 それもこれも、全て説明したのですが……


「いや、でもルードは全部やってたし。なぁ?」



 だからルードって誰なんですかあああああああああああああああああああああ!?!?



 何種類の魔術を使いこなしてるんですか! しかも同時に!!

 複合魔術じゃなく個別に並列展開するのってそれだけで超絶高難度ですよ!?


 そもそも何を普通に全属性を使いこなしてるんです!?

 全ての属性の魔術を使える魔術師なんて聞いたことありませんからっ!!!!


 しかも1つ1つのレベルがあり得ないくらいに高い!!


 なんでそんな人が雑用係なんてやってたんですか!?

 トランさんたちもトランさんたちで、そんな神がかった魔術師を荷物持ちなんかに使うんじゃないですよ!!


 本当になんなんですかその人は!?


 この世の救世主か何かなんですか!?

 それとも天上から降りてきた神ですか!?


 もう突っ込みが追いつきません…………。



「ここからが俺たちの本気だ!! ここからはガチで攻略してやるからな、覚悟しろよAランクダンジョン!!」


 そしてたどり着いた第6層……そこに踏み込んだ瞬間、明らかに今までとは違う魔力の気配がしました。


 さすがは『呪穴』なんて呼ばれるダンジョンですね。

 この禍々しい気配……ここからがAランクダンジョンの本番という感じがします。


 モンスターもより危険度を増すでしょう。

 危険なエリアに踏み入った時のこの緊張感にはいつまでも慣れません。


「あら、一本道ね。ほら、さっさと行くわよ。パフ」


「ふむ、これなら地図はいらないな。戦いに専念できる」


「さて、気を抜かずにいきましょう~」


 あれ!?

 まるで気にしていない!?


 こんなに禍々しい雰囲気なのに!?


「えっ? えっ!?」


「なんだよ、パフ。まだビビってんのか? 俺たちが本気を出せば楽勝なんだぜ? 心配すんなって、さっさと行くぞー」


 だからどこから来るんですかその自信は!?

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 内心で突っ込んでないでさっさと雑魚達を置いて逃げればいいのに。。もしくは逆追放宣言かまして早々に立ち去るとか。。
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