表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
天才エリスちゃん  作者: 富良野義正
ゴーレム言えるかな?
21/22

ゴーレム言えるかな? その9

「お疲れ様ー、アル、優勝おめでとう!」



 コロシアムの真っ暗な通路。

 そこに簡素なドレス姿の女性が経っていた。



「来ておられたのですね、姉上。いつからご存じだったのですか」


「なんかずっと二人でコソコソしてたのは知ってたけど、これに出場してるって知ったのは今朝。なんかアイちゃんの書置きがあったから、ついでにこっそり見学に来ちゃった……ああ、大丈夫! 吐いてないから! 人にばれないように魔法も使ったし! 気分も大丈夫だから!」


「そうですか……すべての責任は俺にあります。償いは何でもやりましょう。だから、こいつは褒めてやってください。こいつは立派にやり遂げたんです」


「ん? 今何でもするって言ったよね? んん……そんな雰囲気じゃない? 動かないのは仕方ないよ、エンドモード使ったんだから」


「しかし……だからって、こんな終わりになると分かっていたのに……俺は……!」


「とりあえず、座らせるようにアイちゃんを置いて」


「……直せるのか?」


「直せるというか……取説のエンドモード、ちゃんと読んだ?」


「…………まあ、読んでいる」


「まあアルはパソコン音痴の機械音痴だからね。ちょっと待ってね、バッテリー、バッテリーっと」



 カチカチとエリスは『IBOアイボ=Uユー』の首のあたりを弄って蓋のような場所を開け、ペンのようなものを取り出し、また別のペンのようなものを入れて再び閉めた。



「それぽちっとな」


 そしてまた背中の辺りのボタンを押す。



「---OS起動、OS移動。簡易エラーチェック完了、正常な起動を確認しました。何か問題がある場合はマニュアル70ページを参照するかヘルプディスクにご連絡ください。ああ、アルフォンス様、私は勝ちましたか---」


「……IBO(アイボ)ぉ! 大丈夫か! 痛くないか!」


「全て正常です。エンドモードを起動したので電力を全て消費しましたが」


「よく分からんが……大丈夫なんだな!」



「説明書にも書いてあるんだけど、全ての機能のリミット解除するエンドモードを使うと全部の電力を使い切って停止するから必ずバッテリー交換か充電しないといけないんだけど。それにこの中世ナーロッパじゃアイちゃんは壊せないと思うよ。だってサイバーアイランドのロボットだよ? 多分現代兵器でも壊せないんじゃないかな。元々定価千万以上する型だし」


「いや、良かった! よかったぞ、IBOアイボぉ!」


「---アルフォンス様、初めて私の名前を呼ばれましたね---」


「ああ、間違いない。意思の無いモノなんかじゃない。もう一人の俺とも言っていいくらいの、大切な友人だ! お前が嫌じゃなければこれからも屋敷で働いてくれ!」


「---こちらこそお願いいたします、アルフォンス様---」


「俺とお前との仲だ! 姉上と同じようにアルでいいぞ! はははっ!」



 まるでここ何年も忘れていたような最高の笑い声を、アルフォンスは彼の友人の為に向けた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ