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ちみっこと魔法競技大会 その2

 この魔法競技大会には、安全性を考慮して様々な対策が施されている。



 第1に、使用可能な攻撃魔法は初級魔法まで。火ならファイアボール、水ならウォーターボールやアイスボール、風ならウインドカッター、土ならグラウンドティアー、などなど。防御魔法も同じ。火ならファイアウォール、水ならウォーターシールドやアイスウォール、風ならウインドシールド、土ならグラウンドウォール、などなど。中級や上級の魔法を使った段階で即失格となる。


 第2に、全員が魔法防御をエンチャントされている特殊な黒いローブを身に纏うこと。このローブにはフードが付いていて、競技中は外すことを許されない。頭を守るためだ。暑いからとか視界が狭まるからイヤだとか、そんな理由で外したりしたら即失格となる。


 過保護なように思われるかも知れないが、ここまで安全対策を施しても、毎年怪我人は出るらしい。そのため、すぐ側には治癒魔法を使える教師が待機している。ポーションも常備している。それに加えて、今年はアリシアが救護班として控えている。余程の大怪我であっても命の心配はしなくていいだろう。


 大会のルールはとてもシンプルだ。


 ①相手をギブアップさせる


 ②相手をフィールドの外に押し出す


 ③相手を魔力枯渇に追い込む


 この3つだ。


 会場となるのは魔法訓練の授業で使用したコロッセオ擬きの施設で、そこに4属性それぞれのフィールドを設け、一斉に対戦を行う。


 学園に所属している生徒全員が参加するので、大会は3日間に渡って開催される。アリシアだけは希少魔法持ちということで例外だが。


 アタシの出番は大会初日の午後一。出番が回ってくるまでは、他の人の戦いを見学するか応援するかだ。ちなみに殿下とシャロン様が初日の午前中、シルベスターとエリオットが2日目の午前中なので、アタシ達はまず、殿下達を応援することにする。


「まぁ、お二人とも1回戦は余裕だろうね」

 

「油断は禁物だが、まぁそうだろうな」


 シルベスターとエリオットの言う通り、あの二人なら問題無いだろう。


「しかしアレだね。みんながみんな同じ格好してるから、誰が誰だか分かんないよね」


「いや、ミナはすぐ分かるぞ?」


「そうそう、一目瞭然」


「...悪かったな、チビで...」


 悲しくなんかないんだったらぁ~!


「あぁ、ほらほら、殿下の試合はじまるよ!」


「ホントだ、応援せねば!」


 話を逸らしやがったな...まぁいい。


 ちなみに殿下とシャロン様は相手を瞬殺していた。


 午後からはアタシの出番だ。気合い入れていくぞ!

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