ミナの日常 その7
誤字報告いつもありがとうございます。
学園祭当日がいよいよ明日に迫った。
アタシのクラスでは衣装合わせを行っている。
「ミナちゃんのはこれね?」
衣装班の娘が渡してきたのは猫耳メイドの衣装だった。ご丁寧に尻尾まで付いてる。仕方なく着ると、
「「「「 か、可愛い~♪ 」」」」
衣装班が総出で誉め上げる。アタシは死んだ魚の目をしていると思う。
「ミナちゃん、ミナちゃん! にゃん♪ やって! にゃん♪」
「...にゃん...」
「そ~じゃなくて~! もっとこう、猫っぽく可愛いらしく!」
「にゃーん」
「頭の上に両手を上げて、にゃん♪ にゃん♪ って!」
「絶対断る!」
「やってやってやってやってやってよ~! 一回だけでいいから! ねっ?」
「ハァッ...仕方ないな...一回だけだぞ...」
「にゃん♪ にゃん♪」「お~い、そろそろ着替え終わったか~?」
エリオット!? なんでよりによってこのタイミングで!?
「 ブッホォォォッ! 」
「「「「 キヤァァァッ! 」」」」
エリオットが鼻血を吹き出すのと、衣装班の連中が悲鳴を上げたのは、ほぼ同時だった。えっ? 今のどこに鼻血案件があった?
◇◇◇
衣装合わせも無事? 終わったので、他のクラスを見て回ることにした。殿下達のクラスは執事喫茶やるって言ってたな。
「お帰りなさいませ、お嬢様」
執事姿の殿下が出迎えてくれた。普段下ろしてる髪をオールバックにして、口調まで変えてるその様は全くの別人のようで思わず、
「セバスチャン...」
「誰だよそれ?」
「是非ともあのセリフを...」
「言わないからな!? これはコスプレであって、俺はあくまで王子なんだからな!?」
はい! 頂きました! ありがとうございます!
「あ、ミナ!? 見に来てたんだ!?」
「アリシア、それってディアンドル?」
「うん、可愛いでしょう~♪ どう? 似合ってるかな?」
「とっても可愛いよ。良く似合ってる。ところで、手に持ってるのはもしかしてノンアルコールビール?」
「そうだよ、良く分かったね?」
女子高生がディアンドル着てノンアルコールビールを持って...それってまるで、
「くろもりみね...」
「STOP! ミナ! それ以上は色々とヤバいって!」
「アリシア! お願い! これだけ言わせて! ぱんつのあほ...」
「だからミナ! ヤバいからダメだったら!」
「やってやるやってやるやってやる...フゴゴッ!」
「もう黙れ!」
◇◇◇
ハッ! アタシはどうしたんだろう? しばらく意識が飛んでた。まるで誰かが乗り移ったかのように。気が付くとシルベスターのクラスの前に居た。
「あれ? ミナ? 見に来たんだ」
「シルベスター、これがお化け屋敷?」
なんたが日本風の雰囲気がある。古い日本家屋みたいな。
「そうだよ。ここから東に遠く離れた島国に残る民話をモチーフにしてるんだ。古い屋敷に鬼が棲み着いて居てね。知らずに入って来た人を食べちゃうっていう怖い話」
「えっ? それってきめつの...」
「STOP! ミナ! それ今一番ヤバいヤツだから!」
「でも、たんじろ...」
「シルベスターだから!」
「お願い! せめて、ねず...」
「頼むからもう黙って!」
下記、一気に3作の新連載をスタートしました。
基本的に毎日更新して行くつもりです。
よろしかったら読んでやって下さい。
「黒い結婚ですか」
「美人姉妹の憂鬱」
「どうやら私はこれから書こうとしていた小説の世界に転生したようだ」
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