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第三者視点 新たな日常 その3

誤字報告いつもありがとうございます。

「め、メル!?」


 いつの間にかメルが、女の子を庇うように男との間に割って入っていた。しかも人間サイズの大きさになって...


「クルル~!」


 いつもより低い声で騒ぐ男を威嚇すると、


「あぁっ! 俺はなんて罪深いことを! 恥ずかしくて表を歩けない!」


 男はそう叫んで走り去ってしまった。


「ちょ、ちょっと! 置いてかないでよ~!」


 その後を女が慌てて追い掛けて行った。


「メル...あなたもしかして自由に体のサイズを変えられるの?」


 店員の女の子が涙を流してお礼を言ったり、周りが「あの鳥、凄い~!」「体がフリーサイズ!」と称賛してたりしているが、そんなことよりもアリシアは、メルのある特徴に心を奪われていた。


「クルル~♪」


 メルが得意気に鳴く。なんだか誇らしそうだ。確かにナギと同じように凄い能力だと思う。だがアリシアが一番気になったのは...


「それとメル、あなたひょっとして人の邪気っていうか悪意まで浄化できるの?」


「クルル?」」


 さっき逃げて行った男は、メルを怖がって逃げたというより、己の行動を恥じて居た堪れなくなって逃げて行ったように見えた。


「そうなの?」


 ミナが首を捻る。


「私にはそう見えた。あなた達は?」


「スマン、気が付かなかった。メルのことばっかり見てた。」


 とエリオット。


「ゴメン、ボクも。メルの大きさが変わったからビックリしちゃって...」


 とシルベスター。


「ナギみたいだよね? どこまで大きくなるのかな?」


 とミナ。


「大きさもそうだけど、メルがどんな能力を持っているのか、ちゃんと確認しておかないとね。ミナ、明日も訓練する予定?」


「ん~...明日は殿下とシャロン様が居ないからお休みしようと思ってた」


「じゃあ私は自主練するよ」

 

「私も付き合うよ」「僕も」」「ボクも」 


「みんな、ありがとう」



◇◇◇



 翌日、四人はいつもの訓練場に集まっていた。アリシアがメルに告げる。


「じゃあ早速メル、まずは出来るだけ大きくなってみて?」


「クウッ!」


 ちなみに比較対象のため、ナギは既に巨大化している。メルはぐんぐん大きくなって、いつもアリシアを背中に乗せている大きさになって...そこで止まった。


「大きさは元々これが限界だったんだね」


 ナギと比べると三分の一程度の大きさだろうか。


「次にメル、攻撃っていうかどんな能力があるのか教えて?」


「クルルっ!」


 するとメルは一声鳴いた後、大空に舞い上がった。やがて旋回してターゲットをナギに決めたようで、ゆっくりと降下して来た。


 ナギが身構える。

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