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第三者視点 ミナ救出作戦 その3

誤字報告いつもありがとうございます。

 ミナを含む全員が呆気に取られている間に、


「ハアッ!」


 アリシアはミナの拘束を外した。


「ミナ! 遅くなってゴメン!」


「ううん、助けに来てくれてありがと! アリシア、この腕輪も外して貰える?」


「オッケー!」


 パキッパキッ!


 アリシアの握力で魔封じの腕輪が粉々に砕けた。


「ありがとう! よおし、この腐れエルフども! これで形勢逆転だ! 覚悟しろ!」


「な、なにを~! 皆の者、何をしておるか! さっさと捕らえよ!」


 ミナが雄叫びを上げ、それに対して長老がエルフどもを鼓舞する。何事が起こったのか理解できず、固まっていたエルフどもがやっと動き出そうとした時だった。


「キュイ~!」


 一際甲高く鳴いたナギがマリーの腕の中から飛び出し、いつもの水竜の大きさに戻ってエルフどもを威嚇した。


「ヽ(ヽ゜ロ゜)ヒイィィィ!」


 エルフどもが挙って腰を引いた。


「ナギ! 力が戻ったんだね!」


 ミナが嬉しそうに言葉を掛ける。


「キュイキュイ~♪」


 ナギも嬉しそうに答えた。そしてマリーを優しく咥え、ミナとアリシアの元にそっと運んだ。すかさずアリシアがマリーの拘束を外す。


「ミナお嬢様~! よくぞご無事で!」


 マリーが泣きながらミナを抱き締める。 


「心配掛けてゴメンね、マリー」


 ミナ優しく抱き返す。その間、ナギは威嚇を続け、アリシアも警戒し続け、メルは...一匹だけ泰然としていた。


 エルフどもはナギの大きさと迫力にビビりまくり、誰一人として動けないし口も開けない。


「落ち着いた?」


 そろそろいいかなとアリシアが声を掛ける。


「あぁ、アリシア。ゴメン、もう大丈夫」


 ミナがマリーの抱擁を外して答える。


「で!? これって一体どういう状況!?」


「この腐れエルフども! アタシを生贄にして邪竜を復活させようとしやがったんだよ!」


 ミナは怒りのせいか口調が荒っぽくなっている。


「ほほぅ...ミナを生贄にねぇ...ふっざけんなぁ! 良い度胸だなぁ! てめえらぁ! 明日の朝日を拝めると思うなよぉ!」


 ナギを上回る怒りの奔流がアリシアから迸り、エルフどもはまたもや肝を冷す。


「ヽ(ヽ゜ロ゜)ヒイィィィ!」


「ナギぃ! 遠慮は要らねぇ! この邪悪な村を消滅させちまえぃ!」


 ついにミナが物騒な命令を発した。


「待て待て! ちょっと落ち着け!」


「えっ!? 精霊王様!? 力が戻ったんですか!?」


 見るとミナの頭の上に、いつも通り白い光の球がプカプカ浮いていた。


「ウム、その辺りの説明もしたいから、エルフどもに対する制裁はしばし待て」


 納得行かないながらも、まだ怒りが収まらないながらも、ミナは渋々頷いた。

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