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ちみっこと土竜討伐 その3

誤字報告いつもありがとうございます。

「アリシア~! なにやってんの!?」


 いくら身体強化をしているとはいえ、飛行中のナギから飛び降りるなんて無謀過ぎる! アタシは堪らず叫んでいた!


「大丈夫! 私はここで攻撃するから! みんな、フォローをお願い!」


 勝手なことを! そうは思うものの、もう飛び降りてしまったものはしょうがない! ただし後で説教だ!


「みんな! 仕方ない! アリシアをフォローしてあげて!」


 アタシ達は土竜の気を逸らすために、それぞれが魔法で攻撃を続ける! アリシアは一人、物理で攻撃を仕掛ける!


「グオォォォォッーーーーー!!!!!」


 土竜はアリシアの攻撃を嫌がってるようだ! 体を激しく揺すってアリシアを振り落とそうとする!


「ナギ! ブレスを土竜の足元に!」


「キュイ!」


 これで少しでも土竜の動きを止められれば!


「グオォォォォッーーーーー!!!!!」


 土竜の動きが鈍くなった! 良し! 今なら!


「ナギ! 土竜の後ろに降りて! みんな、それぞれ土竜の足を物理で攻撃!」


「「「「 応っ! 」」」」


 アタシが右前足! シルベスターが右後ろ足! 殿下が左前足! シャロン様が左後ろ足! それぞれが位置に付いて攻撃を加える!


「グオォォォォッーーーーー!!!!!」


 土竜がますます嫌がってる! その時だった! 土竜が長い首を後ろに捻った! 恐らく一番ダメージを与えているであろうアリシアを、先に始末しようとしているのだろう!


「マズい! ナギ! 土竜の背中に出来るだけ近付いて! アリシア! 聞こえる? いったん離れて! ナギに飛び乗って!」


 アタシは叫びながらブーメランを土竜の首元目掛けて投げた! ブーメランが土竜の首元に突き刺さる!


「グオォォォォッーーーーー!!!!!」


 土竜の首の捻りが止まった!


「ミナ! ゴメン! 先走り過ぎた!」


 アリシアがナギに乗って戻って来た!


「謝罪は後! アリシアも足元の攻撃に加わって! 私の武器はもう無いから!」


「分かった!」


 アリシアにアタシの担当分、右前足を委ねる! その代わりアタシは、土竜の首元に刺さったブーメラン目掛けて魔法を放つ!


『ロックシュート!』


 岩を打ち出して、刺さったブーメランを押し込んで行く!


「グオォォォォッーーーーー!!!!!」


 土竜が苦しそうな鳴き声を上げる! 良し! 効いてる!


「シルベスター!」


『ロックシュート!』


 皆まで言わなくても分かってくれた! 岩の数が倍に増えた! ますますブーメランが土竜の首元に食い込んで行く!


「グオォォォォッーーーーー!!!!!」


 土竜はますます苦しそうだ!


 もう一息!




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