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~流行っていたので追放モノを書いたがもう遅い~

作者: 音原 和/タダノハル

ソードマスターヤ〇トみたいな合作なので初投稿です

作家「よーし編集さんにオススメしてもらった今流行りの追放モノを読んでいたら大作が書けてしまったぞ」

作家「今日は編集さんとの打ち合わせがあるから見てもらって書籍化に繋げるぞ!」

作家「頑張ったぞい(過去形)」


打ち合わせ


作家「というわけで新しく追放モノを書いてみたんですよ!」

編集「ふーんそうなんだ。あ、そこ置いといて。あとで読むから」

作家「今回は力作なんです! 今すぐ読んでください!」


編集「はいはい。ちょっと書くのゆっくりだったんじゃない? 今更追放モノなんてねぇ」

作家「えぇぇ!? ちょっと待ってくださいよ! 勧められたの一週間前ですよ!?」

編集「もう流行ってないわよ。今は精神と時の部屋みたいなところでどちゃくそ修行してレベルアップして無双するのが流行ってんのよ~作家なら流行を追っていかないとねぇ?」

作家「そんなぁ。MTGのメタゲームじゃないんですから」

編集「流行りはナマモノなんだから。まぁ、仕方ないから読んであげる」

作家「はぁ、どうも(なんか釈然としないぞ……)」

編集「それで、今回のはどんな話なの? 追放モノって主人公のスキルがゴミカススキルだと思われたのが原因でほっぽり出されてあとで覚醒する話か主人公が縁の下の力持ちやってるけど、馬鹿に追放されて元職場が崩壊するちょっと現代社会の闇を感じる話しかないじゃない?」

作家「穿ちすぎです。まぁ、どちらかというと、主人公のカススキルだと思っていたスキルが縁の下の力持ちとして機能していて、かませキャラによって追放されたことによってパーティが崩壊するんですけどそのあと覚醒して帰って来いってきたのをもう遅いって言う話ですかね」

編集「デンドロビウムみたいな設定ね。どちらかというとって言った意味ないじゃない」

編集「もう読んでみるしかないわね。ちょっと説明してもらいながらでいいかしら。とても面白くなるとは思わないけど」

作家「大作なんで期待してください! 伏線もすごいんですよ^^」

編集 (ちょっとうざいわね)


編集「主人公の設定なんだけど、どんなカススキルを持ってるの?」

作家「なんと主人公の能力は次元を切り裂くんです!」

編集「物語の序盤で持っていい能力じゃないわね」

作家「一見、何も効果をもたらさないんですけど、時間差でエリア攻撃を行うんです! 他の仲間が攻撃した後に発動するんです。とんでもないカススキルだと思いませんか!?」

編集「えぇ……まぁそういうことにしておきましょう」

作家「それで仲間からいっつももう遅いんだよ! って煽られるんです! それどころか、狩った獲物を壊してしまうので荷物持ちをしているんです」

編集「無駄に伏線をしいてるわけね」

作家「無駄って言わないでくださいよ! これ考えるのに十二時間もかかったんですから!」

編集(それが無駄なんじゃない)

作家「ともかく、それでいっつも荷物持ちをしていたんですけど、ある時、倒し終わったところを魔物に奇襲されて手の空いていた主人公が迎撃するんですけど、その時に荷物を全部だめにしちゃうんです。それでパーティを追放されてしまうんです」

編集「それで?」

作家「その時に、自分の能力が時限式の能力じゃなくて、設置式の地雷みたいな能力だって気が付くんです」

編集「ありがちね」

作家「それでそこから、一人で活動をし始めるんですけど、トラップによって、ダンジョンボスのところまで落っこちてしまうんです」

編集「RPGだったらクソゲーね。でも、そのことによって覚醒するわけね」

作家「そうなんですよ! 覚醒したことによって、任意で発動できるようになりました!」

編集「早すぎるでしょ!? ジャンプだったら修行編を挟むわよ! そもそも設置型で戦うことすらしてないじゃない! 最初の設定の意味!」

作家「読者はそんなこと求めてないんです。転生モノで主人公の自己紹介がだらだら続いて何が面白いんですか!? さっさと死んでチートをもらう。ここまできてようやくスタートなんですよ。ご都合主義万歳!」

編集「えぇ……(困惑)」

作家「合理性なんてめんどくさい層しか気にしないんですから、細かいところは考えるだけ無駄です。ここは夏休みで言うなら八月十日ぐらいなんですから、もっと巻いていかないと」

編集「もう半分終わってるわね、それ」

作家「ともかくですよ。そうして覚醒した主人公は新しい力を手にして、新しいパーティを作ることにしたんですよ」

編集「もうこいつ一人で十分じゃない。仲間なんていなくても一人で戦えるでしょ、こいつ」

作家「何言ってるんですか! こんな能力はカスのカスですよ! まだまだこれから覚醒していくんですから!」

編集「能力に対する評価低すぎるでしょ!? ここからバビロンシティ編にでも突入するつもり? この時点ですでに最強主人公スレの次元の壁突破してるわよ!?」

作家「続きは読んでみてのお楽しみです。それで、次は元パーティの視点になるんですけど……」

編集「もう視点動くの!? もうちょっと主人公が活躍した後に描写入るもんでしょ!」

作家「主人公がいなくなった後のパーティにはある異変が起こったんです」

編集「それはよくあることよね。それでその異変って何なのかしら、だいたい予想つくけど」

作家「なんと飯がまずくなったんです!」

編集「主人公のスキルとなんも関係ないじゃない!」

作家「まぁ落ち着いて聞いてくださいよ。主人公が食事を作ってたんですけど、いなくなった作る人がいなくなっちゃったんですよ。それでツンデレ系の魔法使いが食事当番になったんですけど、彼女はメシマズだったんです!」

編集「もっと他にあるでしょ!? 荷物の量が減って、収入が減ったとか。パーティメンバーがギスギスし始めたりとか!」

作家「バカ言わないでくださいよ! たかが荷物持ちが減ったぐらいでそんなんなるわけないでしょう!」

編集「ド正論!? 火の玉ストレートでもっともなこと言い始めたわね!? なんで主人公に対して評価が低いのよ!? 追放ざまぁモノでしょこれ!?」

作家「これも全部主人公が元仲間をざまぁ返しするための伏線なんですよ。散々虐げられた相手を真逆の立場にしてやる。そのカタルシスこそが追放モノの王道なんです。ともかく、これでパーティの体調が悪くなって依頼は失敗! 元パーティは窮地に立ちます」

編集「魔法使いが悪いだけよね、それ。なんで一回の失敗で窮地になるのよ。もうちょっと間を置いてギスギスしてくやつでしょ」

作家「一流のパーティなんですから評判が命なんですよ。仲間を簡単に追放するぐらいなんですから、評判もそんなに良くなかったんじゃないですかねぇ」

編集「あなたが決めた設定でしょ!? なんで他人事なのよ!?」

作家「まぁ、そこはいいんですよ。マクガフィンなので」

編集「そこを気にしないならだれでも作家名乗れるわよ!」

作家「そして次は主人公が新しいパーティを結成するんです」

編集「まぁ、鉄板よね」

作家「新しい仲間はチンピラに襲われていたエルフとチンピラに襲われていた獣娘とチンピラに襲われていた貴族の令嬢です!」

編集「なんでみんなチンピラに襲われてるのよ!? 治安悪すぎでしょ!」

作家「安心してください! みんなまとめて襲われてました!」

編集「なんでまとめて襲われてるのよ!?」

作家「どうせ仲間になるならいっぺんにまとめた方がいいかなって」

編集「それなら既存のパーティに入れておけばいいでしょ! なんでその手があったかみたいな顔をしてるのよ!?」

作家「すごいですよ、その発想。編集とかに向いてるんじゃないですか」

編集「その編集をやってんのよ! まぁいいわ。それで新しい仲間が見つかってそこから活躍を始めるわけね」

作家「そうですね。そこで元仲間の視点に戻ります」

編集「配分おかしいでしょうが!? 仲間になってまだ依頼すらしていないわよ!? 普通、依頼が終わった後に昔と今を比較して感慨にふけるところでしょ!? なんでこっちのパートがおまけみたいになってるのよ!? 逆でしょ、逆!」

作家「元のパーティは攻略途中のダンジョンを制覇していたんです」

編集「うまくやってる!? そこは同じところで足踏みさせたり、なんならもっと浅い階層でグダグダギスギスさせるところでしょ!?」

作家「途中まで行ってるんですから、一人ぐらい欠けても大局は変わらんさ」

編集「主人公が追放された意味ないじゃない!」

作家「まぁまぁこれからですよ、これから」

編集「ほんとにそうなるのかしら」

作家「聞いててくださいよ。ダンジョンボスのHPを八割ぐらい削った魔法使いなんですが、あの後から意地になって自分だけで飯を作り始めたんですよ」

編集「そんぐらい断りなさいよ!」

作家「なまじ貢献が大きい分、みんなも無下にできなくて」

編集「それなら、君はいつも頑張ってるからとか他に言い訳できるでしょ!? どんだけ口下手なのよ!」

作家「口がうまいってよく言われませんか?」

編集「言われたことないわよ」

作家「そんなこんなで魔法使い以外は体調が悪いまま進んでいくんですよね」

編集「追放する相手間違えたわね。言っとくけど、これはざまぁ的な意味を含んではないからね」

作家「本番はこれからですからね。それでダンジョンを進んだ元パーティは……」

編集「長いわっ! どんだけ元のパーティにスポット当てれば気が済むのよ!?」

作家「じゃあ、主人公の方に話戻しますね。主人公が結成したパーティはなんやかんやあって、主人公がいたダンジョンを攻略しようとするんです」

編集「なんやかんやで省略しちゃダメでしょ!? 元のパーティの話になってるじゃない!?」

作家「そこは中身を読んでくださいよ。面白いんで」

編集「わかったわ」

作家「まぁ重要じゃないので飛ばしたんですけど」

編集「それって面白くないってことよね?」

作家「それで元いたパーティと依頼がかち合ってしまうんです!」

編集「やっぱり元のパーティの話になるんじゃない」

作家「メシマズを克服したと思い込んでいる魔法使いを中心にしたパーティと主人公たちとの合同パーティで裏ボスの攻略に乗り出すんです!」

編集「もうそれでいいわよ。それで?」

作家「主に元パーティが体調不良のせいで大苦戦の結果、最後の最期で主人公の力が覚醒するんです」

編集「もう覚醒のオンパレードね」

作家「主人公の目覚めた力は時空を超えます」

編集「神とかそういう次元の話よね」

作家「その力によって、追い詰めたボスを魔法使いが倒して、なんとか階層をクリアするんです」

編集「どんだけ魔法使い強いのよ!? もはや魔法使いを主人公にした方がいいんじゃないのそれ!?」

作家「それで、ボスを倒した元パーティのかませが主人公に言うんです。『もうまずい飯はこりごりだ。お前が必要だ。戻ってきてくれ』って」

編集「目の前で時空を超越した力を見せつけられても、戦闘能力を当てにしないって、こいつらの目は節穴なんじゃないの」

作家「倒したのは魔法使いですから」

編集「……一応聞いておくけど、それでどうなるの?」

作家「もちろん、こう答えるんですよ『今更魔法使いのメシマズに気が付いたってもう遅い!』ってね」

編集「はい、没。次はダンジョンでレベルアップして無双する話が流行ってるからそれ呼んでなんか書いてきて」

作家「そんなー」



一週間後



編集「先生、この間のあれ書いてくださいよ~もっかいブームが来てるんですよ~」

作家「今更編集が泣きついてきてももう遅い! 俺は新しい作品でレベルアップ無双する!」



ご愛読ありがとうございました! 次回作にご期待ください!

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