日常に一筋の影
「星野凜さん、俺はあなたの事が…」
凜は困った表情で
「ごめんなさい。」
「ですよね…」
「そういう意味ではなくて、私急いでるのでどいてください。」
「え?」
ポカーンとした少年を通り過ぎて行く。
校門前に親友の真希が
「やっと来た。
まぁ、告白されてたから仕方ないか。」
「え、なんで分かるの?!」
「見えたから。」
「ええええええ?!?!?!?!」
「あの子、結構人気者だったはずよ?」
「無理だよ。
私には、やんないといけない事が沢山あるし」
歩きながら喋っていると、
「有里君、今日は私と帰ろう!」
「え、私とだよね?!」
凛が見てると真希は
「おー、王子は相変わらずモテますね!」
「なんか、あんなのは嫌だな。
面倒くさそうだし。」
「凜、あんた可愛のに、もったいないよ。」
ハァとため息をつく真希に
「あ、もうここでいいよ。
また、明日ね。」
「うん、じゃーね!」
真希いなくなったのを確認して急いで家の中には戻った。
「ただいまー。」
「お帰り。
凜ちゃん。」
凜の父親の葉月が出てきた。
「ニャア」
と、一匹の白い毛並みをした猫が現れる。
「ただいま、雪。」
雪は昔から飼っている猫で凜はとても可愛がっていた。
そのとき
「師匠、大変です!!!
妖が現れました!!!」
「なんだと!?
凜は、雪と隠れていなさい!」
バタバタと葉月は走っていった。
凜は、「どうしよう。」とつぶやく。
すると、雪が歩き出したので慌てて追いかける。
雪は、はや歩きでとある部屋に入った。
「ここは、どこなの?」
ニャアど雪は1回鳴くので、ちらりと見ると美しい杖があった。
「綺麗。
こういうのでお父さんは仕事するんだよね。」
うっとりと見つめてるとバーン!!!と扉が破壊された。
瓦礫の中から葉月が現れた。
「お父さん?!」
「逃げろ、凜!!!」
「お父さん、大丈夫?!」
そのとき、黒い風が吹き荒れる
「見つけた。」
「な、なんなの?!」
「私達を封印したお前たちに復讐だよ」