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異世界転移者、魔剣を携え旅をする~魔法が使えないけど、愉快な古代遺跡(生)物たちが助けてくれるので問題ナシです  作者: サエトミユウ


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第47話 亜人について話してみた

 ラクシャリーさんとビーネさんの話を聞き流しつつ、さっき会った亜人について語った。

「さっき魔獣と戦ってる奴がいて殺されそうだったからゼロエロを投げて、ゼロエロが魔獣を倒したんだよ。そしたらソイツがワケわかんねーこと言いだして、俺はブランドー氏に任せてその場から離れたんだけどさ。戻ってきたブランドー氏が言うには、ソイツ、倒した奴と結婚するとか言ってるらしい」


 ラクシャリーさんが絶句した。

 ビーネさんは顎を撫でる。


「ははぁ。……その種族はエルフでしょう?」

 ビーネさんがそう言ったので俺はうなずいた。

「そんなことを言ってたかな」

「あの種族は高慢かつ美しい生き物が好きですからな。ヒムロ氏を気に入ったのでしょう」

 俺は手を横に振る。

「倒したのはゼロエロで、ゼロエロは遺失物管理局のものだろ? つまり、ビーネさんに結婚を迫ることになるんだけど」


 ラクシャリーさんが口を開けてビーネさんを見た。

 ビーネさんは苦笑する。


「私は既婚者ですし、お眼鏡にかなうとは思えませんが……ブランドーはそういう口上で断れということですね。……ちなみに、ヒムロ氏は助けたエルフとの婚姻は考えられませんかね?」

 俺は呆れ、首を横に振る。

「まだ若いから結婚なんて考えたこともない。それに、ゼロエロを泣かせてまで助けたのにギャーギャー食ってかかる奴は嫌いだし、そもそも俺、異世界人だぜ? ドークリー氏と連絡が取れたら元の世界に帰るよ」

 ビーネさんがハッとしてうなずいた。

「……そうでしたな。ただ、また来られるようでしたらぜひお越しください」

「俺は魔法を使えないからな……」

『安心するのじゃ。我が一緒についてってやるからな! なんならタロウも連れていけ! ポータルフラワーの粉があれば、またここに来られるからな!』

 唐突にゼロエロが言いだしたよ。

「いや……しゃべる剣を連れて帰れないでしょ。タロウは便利だからいいけど、そして釘バットも連れて帰るけど、なんなら猫も連れて帰るけど、しゃべる剣はなぁ……」

『酷ッ! お主はホンットーにつれない男じゃの!』

 ピー!!

 と、ハリーも抗議してきた。

「わ、わかったよ。どうにかする……っつーか、ゼロエロ、どうにかしてくれよ。連れて帰るのはいいけど、全部連れて帰れればって話だからな?」

『安心せよ。座標が判明すれば、我が魔法でどうにかしてやる』

 さすがインテリジェンスウェポン。

 のじゃのじゃ言ってるだけではなかったらしい。


 肉が焼けてきたので話を切り上げ、菜箸で二人の皿に盛る。

「ありがとう。……ナニコレ、おいしい!」

「うむ! 香ばしく、肉の旨味が汁で溢れるぞ! これは素晴らしい……!」

「大げさな。焼いてタレをつけただけだし」

 俺はツッコみつつ食べた。

「ウマッ! この肉うまいな!」

 あの虎、めちゃくちゃうまかった!


「いやこれは、この古代遺跡物で焼いたせいでしょう。魔法で焼いてもこうはなりません」

「同意します。こんなおいしい肉を食べたのは初めてです」

「それは大げさだって思うけど、ただ、なんでもかんでも魔法でやるもんじゃねーぞとはゼロエロにも言った。手間をかけるとおいしくなったり品質がよくなったりするんだよ」

 そう解説し、肉を焼いていると……囲まれた。

 そしてバーベキューセットで焼いた肉を所望された。

 別にいいけどね。焼くだけだし。


 焼いて食って焼いて食ってを繰り返すと肉が綺麗になくなった。

 なので肉パを終え、後片づけをハリーに任せると俺はビーネさんとラクシャリーさんとともに重要遺失物管理室へ再度向かう。

 歩きながら推論を語った。

「恐らくだけど、これの持ち主、俺と同じ仕事をしていた気がする」

 ビーネさんとラクシャリーさんが顔を見合わせた。

「あ、全部一緒ってワケじゃないからな。でも、魔獣と戦ってあっちこっちに遠征していたんじゃないかって思ってさ。服やマント、そしてあのキャンプグッズ、そして刀。持ち主は旅人だよ。当時は古代遺跡物なんてなかっただろうから、戦っていただけだろうけど」

 ビーネさんがうなずいた。

「なるほど、確かにそうでしょうな。当時の古代人はヒムロ氏のような魔王……いえ、魔法を使わず闘うことの出来る種族がいたのでしょう」


 ビーネさん、今、魔王って言わなかったか?


「つーか、普通に体を鍛えていただけだって。……あのな。運動しないと早死にするぞ。腹は出るし、姿勢も悪くなるし、いろいろと体に不調が出るんだよ。それだけじゃない、記憶力だって衰える。体を動かすのってすごく大事なんだからな?」

 俺が語ると、ラクシャリーさんとビーネさんが顔を見合わせた。

「……そうなんですか?」

「ううむ……では、少しは動くようにしよう」

「毎日一時間の歩行……っつってもやらなそうだから、十五分でもいいから意識して歩けよ。そこから、最終的に一時間歩くようにしろって。朝に歩くと気持ちがいいぞ。俺は走るけど」

 なんなら筋トレするけど。

「……わかりました」

「少しずつやってみます」

 二人がしぶしぶ返事をした。

 ……コレ、やるかな? やらない気がする。


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― 新着の感想 ―
正妻(ゼロエロ)と第2夫人(ハリー)による迫真の猛抗議www 習慣にするのはは始めるまでが長いからなぁ…
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