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異世界転移者、魔剣を携え旅をする~魔法が使えないけど、愉快な古代遺跡(生)物たちが助けてくれるので問題ナシです  作者: サエトミユウ


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第46話 肉パをしてみた

 ラクシャリーさんがこちらに向かって歩いてくるのを皮切りに、遠巻きに見ていた他の職員も寄ってきた。


 お、ビーネさんを発見。

 手招きしたらこっちに来てくれた。

「なあなあ、これって魔剣じゃないんだよな? どういう出自だか知ってるか?」

 俺がコテツを店ながら尋ねたら、ビーネさんが考え込む。

「……魔剣かどうかはわかりません。ですが、それは確か廃墟の奥に置いてあったはずです。他にもそこにはいくつかの古代遺跡物が発見されました。恐らくは、かつては誰かの家の地下倉庫のようでした。そこで見つかったものはあまり古代遺跡物としての価値がなく、おまけに重いので当時は運ぶのをやめようかという話になったそうですよ。……ヒムロ氏がそれを振り回しているのを見て考えを改めましたけれど」

 最後に何か付け足したよ。


 便利なキャンプグッズとかも、そこで見つかったものらしい。俺が着ている服もそうらしいよ。

「……なるほどね」

 なんとなくだけど、その地下倉庫にあったものの持ち主ってさ、今の俺と同じ職業だったんじゃないか?

 刀で戦い、野営する仕事の人。

「……後ででいいから、そこにあったグッズが他にもあったら見せてくれないか?」

 たぶん、それは俺にとってお宝になりそうな予感がする。


 ……とまぁ、難しい話はあとでにしよう。

 肉パだ!

 ハリーがどんどん捌いた肉を出していて、野菜まで下ごしらえして出している。

 なんで気の利く車なんだろう。

 やはり、ハリーはいい嫁になると思う。車だけど。


 局の人が出てきた食材に向かって杖を振る。

 すると、あっという間に食材が調理されていく……。

 うーん、すごいな。これが魔法使いの調理法なのか。


 ただ……。


 俺はちょっと考えたが、バーベキューセットを取り出した。

 すかさずビーネさんが寄ってくる。

「それは、その剣と一緒にあった古代遺跡物だが。……どうするのかね?」

 この人、本当に古代遺跡物が好きなんだな。

 思わず笑ってしまう。

「いや、たいしたことないんだけどさ。……これは、魔法じゃなくて中の炭で焼くんだけど、やってみたくなった」

「ほう! 魔法を使わず焼くのか。それは興味深い」

 ビーネさんが感心したが、俺はちょっと呆れる。

「いや、普通に焼く魔道具もあるじゃん。それと一緒だよ」


 このバーベキューセットの着火は魔法陣だそうだ。

 ゼロエロにやってもらってもいいけど、せっかくだし使ってみた。

「「おお、火が点いた」」

 ビーネさんも感心している。


 着火して温まってきたら、肉を乗せた。

 ジュージューと焼く匂いが漂う。

「なかなか情緒があるな!」

 ビーネさんがいちいち感動しているんだが……。

「普通だろ。魔法でだってこうなるから。結果は一緒。過程が違う」

 そこそこ焼けると菜箸でひっくり返す。

「……ヒムロ氏、それは何ですかな?」

 菜箸を指さす。

「あ、これ? 俺の国じゃ、料理をするときこれを使うんだ。使えると便利だぞ」


 ハリーに作ってもらった菜箸だ。

 杖で代用していたらゼロエロに怒られた。


「なかなか興味深いですな……。今度、ヒムロ氏の国の話を詳しく聞かせていただけますかな?」

「おう! ……っつっても、そう語ることはないけどな。亜人いないし」

 こっちの世界に比べたらすごく平和だよね。熊は襲ってくるけど。


 ラクシャリーさんもこっちに来たので、肉を焼きつつ先ほど遭遇した亜人について話す。

「そもそもが、俺の世界には亜人がいなくてさ。攻撃されても殺しちゃいけないとか言われて困ってた」

 そう言ったらラクシャリーさんとビーネさんが頭を抱える。


「……殺そうとしてきたのなら反撃するのは当たり前ですが……。ヒムロ氏に反撃されると相手が必ず死んでしまいます。なので、まず会話してみてくれますか? 局員の手違いで異世界から送り込まれたと言って、攻撃される前にその背中に背負っている棍棒をちょっとだけ振り回してもらえば、相手は退きます。絶対に」

 ラクシャリーさんが真剣な顔で俺に言う。

 ビーネさんもうなずき、刀を指さした。

「絶対に相手を斬らないようにしていただけるのでしたら、そちらの剣でもかまいませんが、絶対に相手を斬らないようにしてください」


 二回言われたな。


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― 新着の感想 ―
大事な事なので2回言いましたw
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