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発火蝉  作者: ただの少女
1/1

ねぇねぇ

はじめまして。ただの少女と申します。

初めての投稿になり、至らぬ事が多いと思います。

暖かい目で見てくださると幸いです。


R-15指定の作品となっております。



発火蝉


どろりとした感情がぬるりとはみ出して、ベタベタ這いつくばり僕の方へと歩いてくる。

こっちに来るな。

お前なんていらない。

そう思うけれど、こいつには関係ない。

ぐじゅり。

ああ。捕まった。




希望の朝だと某体操の歌詞にある。

朝だろうと夜だろうと、そんなものはこの世にない。そう思うようになったのはいつからだろうか。

「うるせえな。くそ。」

歌が聞こえてくる公園の横を通りながらふと考えてしまう。気晴らしに朝散歩に来たはずが、気分は台無しだ。何しても何を考えても頭はあいつのことで溢れている。消えればいいのに。消せればいいのに。

僕は最近あいつと共生している。どうして存在しているのか、じっとりと溶けていく脳では考えることもできない。

「アイスでも食べよう。」

珍しく休日に外へ出たのだ。しかも朝早くに。このくらい許されるだろう。そう思い、通り過ぎようとしていた公園へ足を向ける。キラキラ輝く噴水の横で、笑いながら体操を行う小学生たち。5秒前、近道を考えた自分を殴りたい。だから僕は能無しなのだ。

『そうだね』「そうだな」

今日もいつもと変わらない。変われない。

 いつもより人が少ないコンビニ。アイスは何を食べようか。

「みかん味…。」

アイスを手に取るために棚を見ると、もう一本おまけで買えるとの記載がある。

「ぶどう味…。」

有難くおまけのアイスも手に持ちレジへ向かう。心なしかさっきよりも気持ちが軽くなっている。実に単純だ。

「130円です」

小銭があったか。じゃらじゃらじゃらじゃら。

「早くしろよ」

と後ろからせかされる。

「…すみません」

200円を渡しお釣りをもらうと、アイスをもって逃げるように立ち去る。後ろから来ていた客に気が付かなかった。なんという間抜け。なんなんだ。早起きは三文の徳とは誰の言葉だ。

『早起きだろうがなんだろうが、間抜けにあてた言葉ではないかもね』

そうだな。きっとそうなのだろう。言葉一つで納得してしまう自分は、実に単純だ。

 アイスをしゃっくりと食べ、固められていく脳を使う。こいつは何なのか。なぜ存在しているのか。……3か月前からだ。明確な時期は分からない。だがあいつは確実に隣を歩き始めた。最初は後ろを。こちらの様子をうかがっているようだった。徐々に横に近づき、今では口をも出してくる。きっかけは何だったか。

『ねえ、一緒に行かないかい?』

「何処に」

『わかってるくせに~』

知らない。何のことかわからない。こいつは何が言いたい。

「帰るか」

ひとり呟き帰路を急ぐ。今日はいつもより蝉がうるさい。

ミンミンミンミンミンミンミンミンミン

ミンミンミンミンミンミンミンミンミン

帰ろう。眠たい。なんだかとても疲れた。明日も休みなんだ。体を休めることも大切なはずだ。自分に言い聞かせ家まで歩く。さっき食べていたアイスの効果は切れ、すでに脳は溶けだしていた。

ガチャ。

「クーラー付けよ」

たどり着いた家で今日も怠惰に時間を過ごす。いいのだこれで。


ミンミンミンミンミンミンミンミンミン

ミンミンシネミンミンミンミンミンミン

ここまで読んで下さり、ありがとうございました。

ゆっくりですが続きを書いていこうと思います。



さて質問です。

僕は誰と話していたでしょうか?

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